『カーネーション』その後+ドラマガイド2 [映画、ドラマ関連本]
『カーネーション』、周防さんが退場してからしばらくちょっと気が抜けたようになっていましたが、やっと落ち着いて娘の代の話も楽しめるようになってきました。 やっぱり元々の土台がしっかりしている面白いドラマということをあらためて実感しています。
それにしても、優子と直子のライバル同士の争いも母親にもらったバッグを巡って取っ組み合いまでするとは結構壮絶ですね! 心理的ないがみ合いも結構リアルでヘタをするとどぎつくて辟易してしまうかと思うところを、セリフや描写にどことなくコミカルな感じを入れて程よくバランスをとっている。 脚本が本当によく出来ているなぁと感心してしまいます。
またよい脚本にこたえて元々達者な役者さんたちの演技もさらにパワーアップしているという感じ。 本当見ていて気持ちがいいです。 昨日も、東京から訪ねてきた優子の先生も天然で好奇心旺盛な感激家なところがユニークで面白かったし、その先生と孫の仲を心配するおばあちゃん(千代さん)の行動も面白すぎて目が離せませんでした(笑)
そして、やっぱり尾野真千子さんのメリハリのある演技がドラマ全体をびしっと締めていると思います。 昨日の次女の直子が「東京に行かせてください!」と頼み込んだころの、糸子のぴくぴくっとした眉の動きなんて本当絶妙でした(笑)
こんな風に思っているところ、3月から糸子役が夏木マリさんにバトンタッチというのはとても残念に思えてしまいます。 決して夏木マリさんが気に入らないと言うわけではないのですが、今や『カーネーション』=尾野真千子というくらいに思っていますから・・・
さて、朝ドラのドラマガイドなんてめったに買わないのですけど・・・
一冊目のドラマガイドは、周防さんに注目し始めたときに書店で立ち読みしましたが、綾野剛さんが載っていなくて・・・な~んだと思ってそのまま置いてしまいましたが、まさかパート2が出るとは・・・! 二冊分冊なんて、もしかしたら朝ドラ初ですか? それだけ『カーネーション』人気がすごいと言うことですね☆
とにかく、表紙がとても可愛くて気に入っています。 赤いスカート、赤い靴下赤い靴の糸子が三人三様、レトロな椅子に座っています。 ドラマのオープニングの人形アニメのイメージでしょうか? あの人形アニメ、すごく好きなんですよ。 歌とぴったりマッチしているし、本当傑作だと思います。
中身は、脚本家の渡辺あやさんと尾野さんの仲良し対談、俳優さんたちのコメント、スタッフのコメント、あらすじ等々。 糸子のモデル、小篠綾子さんの次女でデザイナーのコシノジュンコさんの読み応えのあるインタビューも載っています。
綾野剛さんのコメントは公式サイトに載ったインタビューとほとんど同じ。 しかし、周防という人物をよくここまで深く考えながら演じられたものだとあらためて感心しました。 その語り口を見ていると、綾野さん自身とても思慮深く誠意あふれる優しい人と言う印象を受けました。 何だか周防さんのキャラクターと重なりますね~=^^=
スタッフのコメントは美術セット、衣装などが中心で、私はドラマの舞台背景、レトロな洋服や小物が大好きだったのでとても楽しめました。
ボリュームは、値段の同じ大河ドラマのガイドと比べると半分ぐらいと少ないところは主婦的(?)には少しどうかと思いましたが、『カーネーション』と言う素敵なドラマと出会った記念にと思うとやはり買ってよかったと思います。
*****************************************************************************
最後になりましたが、今年からWeb拍手を始めてみましたが、思いのほか沢山の拍手をいただけて感激しています。 本当にありがとうございますm(_ _)m
うちは本当に気まぐれで、好き勝手にいろいろなことについて書き散らしておりますが、またお気が向いたら時々覗いていただけると幸いです♪
今回もよろしければぽちっと一押しお願いします。
↓
それにしても、優子と直子のライバル同士の争いも母親にもらったバッグを巡って取っ組み合いまでするとは結構壮絶ですね! 心理的ないがみ合いも結構リアルでヘタをするとどぎつくて辟易してしまうかと思うところを、セリフや描写にどことなくコミカルな感じを入れて程よくバランスをとっている。 脚本が本当によく出来ているなぁと感心してしまいます。
またよい脚本にこたえて元々達者な役者さんたちの演技もさらにパワーアップしているという感じ。 本当見ていて気持ちがいいです。 昨日も、東京から訪ねてきた優子の先生も天然で好奇心旺盛な感激家なところがユニークで面白かったし、その先生と孫の仲を心配するおばあちゃん(千代さん)の行動も面白すぎて目が離せませんでした(笑)
そして、やっぱり尾野真千子さんのメリハリのある演技がドラマ全体をびしっと締めていると思います。 昨日の次女の直子が「東京に行かせてください!」と頼み込んだころの、糸子のぴくぴくっとした眉の動きなんて本当絶妙でした(笑)
こんな風に思っているところ、3月から糸子役が夏木マリさんにバトンタッチというのはとても残念に思えてしまいます。 決して夏木マリさんが気に入らないと言うわけではないのですが、今や『カーネーション』=尾野真千子というくらいに思っていますから・・・
さて、朝ドラのドラマガイドなんてめったに買わないのですけど・・・
連続テレビ小説 カーネーション Part2 (NHKドラマ・ガイド)
- 作者:
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2012/01/28
- メディア: ムック
一冊目のドラマガイドは、周防さんに注目し始めたときに書店で立ち読みしましたが、綾野剛さんが載っていなくて・・・な~んだと思ってそのまま置いてしまいましたが、まさかパート2が出るとは・・・! 二冊分冊なんて、もしかしたら朝ドラ初ですか? それだけ『カーネーション』人気がすごいと言うことですね☆
とにかく、表紙がとても可愛くて気に入っています。 赤いスカート、赤い靴下赤い靴の糸子が三人三様、レトロな椅子に座っています。 ドラマのオープニングの人形アニメのイメージでしょうか? あの人形アニメ、すごく好きなんですよ。 歌とぴったりマッチしているし、本当傑作だと思います。
中身は、脚本家の渡辺あやさんと尾野さんの仲良し対談、俳優さんたちのコメント、スタッフのコメント、あらすじ等々。 糸子のモデル、小篠綾子さんの次女でデザイナーのコシノジュンコさんの読み応えのあるインタビューも載っています。
綾野剛さんのコメントは公式サイトに載ったインタビューとほとんど同じ。 しかし、周防という人物をよくここまで深く考えながら演じられたものだとあらためて感心しました。 その語り口を見ていると、綾野さん自身とても思慮深く誠意あふれる優しい人と言う印象を受けました。 何だか周防さんのキャラクターと重なりますね~=^^=
スタッフのコメントは美術セット、衣装などが中心で、私はドラマの舞台背景、レトロな洋服や小物が大好きだったのでとても楽しめました。
ボリュームは、値段の同じ大河ドラマのガイドと比べると半分ぐらいと少ないところは主婦的(?)には少しどうかと思いましたが、『カーネーション』と言う素敵なドラマと出会った記念にと思うとやはり買ってよかったと思います。
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最後になりましたが、今年からWeb拍手を始めてみましたが、思いのほか沢山の拍手をいただけて感激しています。 本当にありがとうございますm(_ _)m
うちは本当に気まぐれで、好き勝手にいろいろなことについて書き散らしておりますが、またお気が向いたら時々覗いていただけると幸いです♪
今回もよろしければぽちっと一押しお願いします。
↓
『龍馬デザイン』 [映画、ドラマ関連本]
龍馬伝が最終回間近のある意味切羽詰った時ですが、今このときでなければと思ったので、柄でもなく初のドラマ関連本について紹介しようと思います。
龍馬伝の人物デザイン担当の柘植伊佐夫さんの二年近くにわたる龍馬伝の製作日記で、龍馬伝を見続けていてこの世界のビジュアルに少しでも惹かれた方でしたら、是非!とお勧めしたい本です。
さて内容ですが・・・噂に聞いたときは、たぶん膨大なイラスト画像が載せられた内容を思い描いていたのですが、予想に反して実際には画像は冒頭の数ページのみでほとんどなく、膨大なテキストで埋められた深く充実した内容に驚き圧倒されました。
龍馬伝の他のスタッフ、出演俳優との交流も描かれている製作の記録というだけでも読み応え満点なのですが、 それに加えて、筆者の内面―美術、芸術、歴史だけではなく、文化、哲学、宗教という精神の記録でもあり、そうした精神を保ちながら、二年という長丁場を情熱のこもった仕事をされてきたかと思うと、 龍馬伝の画面から血肉のある人間の熱情と生々しい生の臭いが感じられたのは道理だったと、本当に鳥肌が立つくらい感動しました。
以下少しネタバレを含みますので、その点をご了承いただける方だけお読みください。
まず、個人的に美味しい!と感じた部分としては、
1.東洋様の髪は地毛をかなり生かした月代部分だけが鬘というヘアメイクだった(!)
2.以蔵役の佐藤健さんの演技を随所で手放しで絶賛。 撮影秘話や愛情ある表現に思わず本編の以蔵を思い出してじ~んと浸ってしまうことしきり。
3.高杉のカリスマ性も随所で絶賛。 クランクアップ時には深い伊勢谷高杉論を展開(これがまた名文なのですよ~)。
と、東洋様、以蔵、高杉の3人のファンとしてはこれだけでも買ってよかった~><と至福の想いを味わいました(笑)
柘植さんはもともとヘアメイクの専門家さんなだけあって、以蔵のカツラや高杉の髪についても入念に神経を配られたことについても詳しく書かれています。 あ~伊勢谷高杉の髪ってホント微妙だ~描くのがむつかしいよぉと思っていたのは無理もなかったんですね~(笑)
実は、現在イラストに集中しているため時間がなく、未だかなりムラのある部分読みしかしていないのですが(すみません)、そんななか、第三部以降の長崎という舞台がいかに龍馬伝の世界において重要であったかについて書かれた部分が、とくに印象深く心に残りました。
長崎という一種独特の異国と日本の入り混じった、そして殉教(キリシタン、原爆)というアイコンで彩られた土地・・・確かに、幕末の日本の状態を臨場感をもって表すにはこれ以上ない場所だったなぁと納得。 そこからは、遠い異国の地への憧れと、痛々しい犠牲の血の臭いが感じられ、そう言えば、高杉が初めて喀血したのが史実のように戦場ではなく長崎のグラバー邸だったというのも、この物語においては必然だったんだと思えたりしました。
そして、筆者が日本、儒教文化というより西洋文化、キリスト教文化により深い関心を示しているところも、やっぱり!と思いました。
だって、龍馬伝というドラマを見ていると、どこか西洋文化やキリスト教の香りをより強く感じていましたから。 そう、以蔵や武市先生が聖人に見えたり、生々しい愛憎表現や復讐心はむしろ西洋っぽいと思っていましたもの。
そして、なんと言っても一番感銘を受けたのは、後半度々出てくる「犠牲=サクリファイス」と言う言葉について。 龍馬の死を一種の「犠牲」「殉ずること」としながら、それは「暗い死」というものではなく、希望ある「復活」に結びつくものだと書かれているくだり。 第四部のタイトル「RYOMA THE HOPE」が思い起こされます。
そうすると、まさに龍馬は殉教したキリストにもなぞられるのかと思うと、聖書の一節が頭に浮かんできました。
ひとつぶの麦もし死なずば
ただ一つにてあらん、死なば多くの実を結ぶべし
命が一度大地に落ちて死ぬことがなければ、新しい生が生まれることはない。
龍馬伝最終回で龍馬の死とともに描かれるであろう、この「復活」の姿
彼の死後もその魂が他の人々によって受け継がれていくさま・・・そんな最後を、今心を震わせながら待ち望む自分がいます。
龍馬の死を考えると暗くなるばかりだった今このときに、ほの明るい光明を見出したような気持ちにさせてくれた、そんな本と出会えて本当にこれ以上ないほど幸せでした。
・・・と、後半ちょっと恥ずかしいくらい大げさな重々しい紹介になってしまいましたが、そういうコアな部分も読み込めると言う一方、撮影秘話や筆者と俳優さんとの貴重な交流を覗き見るというライトな読み方も出来るこの本は、本当に多彩な魅力にあふれていて隅から隅までいろいろな楽しみ方ができると思います。 興味を持たれた方は是非々々☆
あ、最後になりましたが、第4部のイメージカラーについて。 以前自分が予想した「黒」、もしくは黒に近い「群青」というのはビンゴでした☆ 死を予感させる重厚な色でありながら、その深みから何かが生まれてくる予感もさせる、そして生命がうずまく暗い海の奔流を思わせる色=群青・・・ホント重く静かでありながら激しく心をざわめかせる深い色ですよね!
龍馬伝の人物デザイン担当の柘植伊佐夫さんの二年近くにわたる龍馬伝の製作日記で、龍馬伝を見続けていてこの世界のビジュアルに少しでも惹かれた方でしたら、是非!とお勧めしたい本です。
さて内容ですが・・・噂に聞いたときは、たぶん膨大なイラスト画像が載せられた内容を思い描いていたのですが、予想に反して実際には画像は冒頭の数ページのみでほとんどなく、膨大なテキストで埋められた深く充実した内容に驚き圧倒されました。
龍馬伝の他のスタッフ、出演俳優との交流も描かれている製作の記録というだけでも読み応え満点なのですが、 それに加えて、筆者の内面―美術、芸術、歴史だけではなく、文化、哲学、宗教という精神の記録でもあり、そうした精神を保ちながら、二年という長丁場を情熱のこもった仕事をされてきたかと思うと、 龍馬伝の画面から血肉のある人間の熱情と生々しい生の臭いが感じられたのは道理だったと、本当に鳥肌が立つくらい感動しました。
以下少しネタバレを含みますので、その点をご了承いただける方だけお読みください。
まず、個人的に美味しい!と感じた部分としては、
1.東洋様の髪は地毛をかなり生かした月代部分だけが鬘というヘアメイクだった(!)
2.以蔵役の佐藤健さんの演技を随所で手放しで絶賛。 撮影秘話や愛情ある表現に思わず本編の以蔵を思い出してじ~んと浸ってしまうことしきり。
3.高杉のカリスマ性も随所で絶賛。 クランクアップ時には深い伊勢谷高杉論を展開(これがまた名文なのですよ~)。
と、東洋様、以蔵、高杉の3人のファンとしてはこれだけでも買ってよかった~><と至福の想いを味わいました(笑)
柘植さんはもともとヘアメイクの専門家さんなだけあって、以蔵のカツラや高杉の髪についても入念に神経を配られたことについても詳しく書かれています。 あ~伊勢谷高杉の髪ってホント微妙だ~描くのがむつかしいよぉと思っていたのは無理もなかったんですね~(笑)
実は、現在イラストに集中しているため時間がなく、未だかなりムラのある部分読みしかしていないのですが(すみません)、そんななか、第三部以降の長崎という舞台がいかに龍馬伝の世界において重要であったかについて書かれた部分が、とくに印象深く心に残りました。
長崎という一種独特の異国と日本の入り混じった、そして殉教(キリシタン、原爆)というアイコンで彩られた土地・・・確かに、幕末の日本の状態を臨場感をもって表すにはこれ以上ない場所だったなぁと納得。 そこからは、遠い異国の地への憧れと、痛々しい犠牲の血の臭いが感じられ、そう言えば、高杉が初めて喀血したのが史実のように戦場ではなく長崎のグラバー邸だったというのも、この物語においては必然だったんだと思えたりしました。
そして、筆者が日本、儒教文化というより西洋文化、キリスト教文化により深い関心を示しているところも、やっぱり!と思いました。
だって、龍馬伝というドラマを見ていると、どこか西洋文化やキリスト教の香りをより強く感じていましたから。 そう、以蔵や武市先生が聖人に見えたり、生々しい愛憎表現や復讐心はむしろ西洋っぽいと思っていましたもの。
そして、なんと言っても一番感銘を受けたのは、後半度々出てくる「犠牲=サクリファイス」と言う言葉について。 龍馬の死を一種の「犠牲」「殉ずること」としながら、それは「暗い死」というものではなく、希望ある「復活」に結びつくものだと書かれているくだり。 第四部のタイトル「RYOMA THE HOPE」が思い起こされます。
そうすると、まさに龍馬は殉教したキリストにもなぞられるのかと思うと、聖書の一節が頭に浮かんできました。
ひとつぶの麦もし死なずば
ただ一つにてあらん、死なば多くの実を結ぶべし
命が一度大地に落ちて死ぬことがなければ、新しい生が生まれることはない。
龍馬伝最終回で龍馬の死とともに描かれるであろう、この「復活」の姿
彼の死後もその魂が他の人々によって受け継がれていくさま・・・そんな最後を、今心を震わせながら待ち望む自分がいます。
龍馬の死を考えると暗くなるばかりだった今このときに、ほの明るい光明を見出したような気持ちにさせてくれた、そんな本と出会えて本当にこれ以上ないほど幸せでした。
・・・と、後半ちょっと恥ずかしいくらい大げさな重々しい紹介になってしまいましたが、そういうコアな部分も読み込めると言う一方、撮影秘話や筆者と俳優さんとの貴重な交流を覗き見るというライトな読み方も出来るこの本は、本当に多彩な魅力にあふれていて隅から隅までいろいろな楽しみ方ができると思います。 興味を持たれた方は是非々々☆
あ、最後になりましたが、第4部のイメージカラーについて。 以前自分が予想した「黒」、もしくは黒に近い「群青」というのはビンゴでした☆ 死を予感させる重厚な色でありながら、その深みから何かが生まれてくる予感もさせる、そして生命がうずまく暗い海の奔流を思わせる色=群青・・・ホント重く静かでありながら激しく心をざわめかせる深い色ですよね!