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ボルジア家 愛と欲望の教皇一族 [ドラマ]

 伊勢谷さんの『勝・新』を見るために出来心で入ったWOWWOWですが、ドラマが結構面白くて最近いろいろ見ています。 特にこの『ボルジア家 愛と欲望の教皇一族』は、元々イタリアルネサンス絵画やこの時代の歴史が好きということもありいそいそと見始めました。
 
 何より、豪華な衣装、それからローマ法王庁などの華麗なセットが見ものですね! それから、その豪華な衣装をまとった歴史上美女と言われた女性たちがホントに綺麗で、つぶぞろいの女優さんを使っているというところがさすが!アメリカのドラマ商売上手と思います(笑) 

 ストーリーは、15世紀末~16世紀初頭のイタリアを舞台に、スペイン人でありながらローマ教皇となったアレクサンデル6世の一家、ボルジア家の人々の愛と権力闘争を描いた物語です。 殺人や暗殺などの残酷シーン、それから生臭坊主で有名な教皇&その一家ですから、エロシーンも満載です(笑) 歴史を忠実に描くというよりはかなり俗っぽく脚色してあるようですね。

Lucrezia.jpg

 ルクレツィア(ホリデイ・グレインジャー)は本当幼く可愛くて10代前半の役者さんをもってきたと思ったら、なんと20歳過ぎの女優さんでした。 童顔の役者さんなんですね~☆ 色白でほっぺたがピンク色でまるでヨーロッパの絵画から出て来たかのようで、水色やピンク色、真紅、それから純白のドレス、どれも素晴らしく映えて天使のような可憐さです。

Cesare.jpg

 チェーザレ(フランソワ・アルノー)、世間的には「カッコいい」と評判が高いみたいなんですけど、実は私はちょっと顔が苦手・・・頬からあごにかけてがごつくて違うかな~と思います。 チェーザレは残された肖像画など見ても、もうちょっとクールな美形であってほしかったですね。 でもまあ、目力は十分ある役者さんなのでその点ではよいと思います。それに、確かに角度によっては結構素敵に見えることもありますし。 おそらく「野生的で情熱的なチェーザレ」というイメージでキャスティングされたんでしょうね。

Rovere&Savonarola.jpg

 顔と言う点では、↑のイラストの右の人物、ボルジア家と敵対する枢機卿ジュリアーノ・デラ・ローヴェレですけど、これまたルネッサンス絵画から抜け出てきたような顔立ちで気に入っています。 絵姿が残っているコジモ・デ・メディチがこんな感じの鼻をしていていたような気が・・・ それから、少しだけですが、私の好きなルトガーハウアーにも似ているかも。 

 再び↑のイラストの話に戻ると、この場面、ローヴェレ枢機卿がフィレンツェに逃亡してきて、おそらくサンマルコ寺院でサヴォナローラに会うところですが、かの歴史都市でこんな歴史上有名な人物がさらりと出てくるところも楽しみです。 そうそう、もちろんチェーザレと縁の深い『君主論』マキャヴェリも登場しましたよ~すでにチェーザレと出会っていて、なかなかクセモノという感じの顔をしていました。

Alexander&Giulia.jpg

 そうそう、肝心の主役の法皇を忘れてはいけないですね。 イラストは、ルクレツィアの婚礼の席で愛人のローマ一の美女と言われているジュリア・ファルネーゼと内緒話している場面を描いてみました。 ジェレミー・アイアンズの法皇は、権力志向でも非情の男というより、どこか軟弱で貴族的な退廃とダンディズムを感じさせます。 昔から根っからの悪人と言うには詰めの甘く、今回もルクレツィアを政略結婚させたのに、彼女を心配するあまり夢にまで見る始末(笑) つい、女で身を持ち崩す『ダメージ』や、神経衰弱になってあちらの世界に行ってしまう『戦慄の絆』等を思い出してしまいましたよ。

 現在のところ第6話まで見て、ローマを取り巻くナポリ、ミラノ等のイタリア諸国、大国フランスとの均衡を保つために息子や娘を次々と政略結構させて、ルクレツィアもスフォルツィア家に嫁いで、この前は末息子のホフレがナポリ王の庶子の娘サンチャと結婚したところです。 ドラマ第一部は全9話なのであと少しで終わりに近いですが、すでに第二部が製作されてアメリカでは既に放映されているそうです。 そちらのほうも早く日本に来ないでしょうか、待ち遠しいです。

 実を言うと、イタリア好きといっても私の知識はほとんど、辻邦生さんの『春の戴冠』がベースで、これは画家ボッティチェリの話なので15世紀末までしか描かれておらず、だから、ボルジア家については門外漢でした。
春の戴冠〈1〉 (中公文庫)

春の戴冠〈1〉 (中公文庫)

  • 作者: 辻 邦生
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2008/04
  • メディア: 文庫


 でも、家を漁ると塩野七生さんの本は一応揃っていたので、とりあえずとっつきやすい『ルネッサンスの女たち』から読み始めました。 それによると、ルクレツィアは夫が次々と変わって3番目までいたそうで、非凡な父と兄を持ったがゆえに数奇の人生を歩むことになった彼女が、このドラマではどんなふうに描かれていくかこれからも注目していきたいですね。


ルネサンスの女たち (中公文庫)

ルネサンスの女たち (中公文庫)

  • 作者: 塩野 七生
  • 出版社/メーカー: 中央公論社
  • 発売日: 1996/06/18
  • メディア: 文庫



 そのうち、『チェーザレ・ボルジア優雅なる冷酷』『神の代理人』も読んで鑑賞の助けとしさらに世界を深めたいです。  



チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 (新潮文庫)

チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 (新潮文庫)

  • 作者: 塩野 七生
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1982/09
  • メディア: 文庫



神の代理人 (中公文庫)

神の代理人 (中公文庫)

  • 作者: 塩野 七生
  • 出版社/メーカー: 中央公論社
  • 発売日: 1996/03/18
  • メディア: 文庫



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コメント 5

tatchan

*輝月夜姫さん、sanaさん、のさん*
ご訪問、そしてナイスもありがとうございました!
by tatchan (2012-06-27 10:02) 

sana

ああ~このドラマ、ありましたね!
WOWOW入ってないので、気づかないふりで…
ルネサンスは大好きなんです!

ジェレミー・アイアンズとは面白い配役ですね。
史実はもっとでっぷり太っていたような気が。
でも美形の子ども達の父親だし~知性と教養と権力欲と女好きと詰めの甘さを併せ持つ…?
ちょっとサイトを見ましたら、ジュリア・ファルネーゼはイメージぴったりの美女がやっているようですね。

チェーザレは鋭い顔立ちのかなりの美形で、肖像画も残っているし、イメージは何といっても塩野さんの「優雅なる冷酷」。
漫画家さんも色々な方が描いてますね。
この俳優はちょっと物足りないけど~ラテン系の顔でこの年代で目力が強いって意外に少ないんでしょうか。
アメリカ人て、顎の張った顔をハンサムと思うらしいですよね~。

ルクレチアは本物も少女めいた美貌だったようですし、若い頃からの話だと、イメージにピッタリですね。
すぐ恋人が出来るのよね。
最後の結婚がまあ幸せみたいなので、父と兄に翻弄された人生も悪いことだけじゃなく、いいこともあり、だったのかしらと思います。
by sana (2012-06-29 15:31) 

tatchan

*sanaさん*
再度ご訪問、そしてドラマ未見でいらっしゃるのに
お付き合いいただきありがとうございます!

sanaさんもルネッサンスお好きですか~☆
私も元々イタリア好きというよりマニアというくらいイタリアびいきで
20台の頃二度もかの地に行きました。
最初は母を連れて貧乏旅行、二度目は新婚旅行で
どちらもみっちり自分で計画して宿を取って行ってきました♪

法皇がジェレミー・アイアンズというのは確かに意表をついていて
このドラマのカラーを決めていますね。
ジュリア・ファルネーゼは本当綺麗ですよ~
彼女は法皇の愛人というだけでなく
知的で精神的にバランスがとれていて
法皇のもう一人の伴侶のように親密に描かれています。
史実でもこんな感じだったんでしょうか。

>アメリカ人て、顎の張った顔をハンサムと思うらしいですよね~。

そうなんですか~☆全然知らなかったです。
そう言えば、人気者のジョニー・デップも顎ががっしりしていますよね。
彼のほうは結構ファンではあるのですけど・・・
このアルノーさんはちょっと角度によっては下膨れた顔に見えるところが
少し残念、でも最近はかなり見慣れてきて精悍さが出てきたので
段々よくなっていくのではと思います。

ルクレチアの恋人は出てきましたよ~
教養はないけど若くて優しいハンサムな馬丁さんです。
彼女はドラマの中では
逆境のなかで、非凡なお父さんやお兄さんほどではないけど
彼女なりの知恵をはたらかせてしたたかに生きています。
嫌な旦那様を撃退するところなんてつい応援してしまっています(笑)
そう、最後の旦那様とは結構仲がよかったのですよね~
もうすぐ第一部は終わるので第二部になってから
そんなところも描かれていくのかなと思います。
by tatchan (2012-07-02 11:13) 

おほほ

おはようございます。
ネットの海を泳いでいて辿りつきました(笑)
このドラマ、見ごたえたっぷりで面白いですよね、イタリア・ルネッサンス期好きにはたまりません。
何よりロケや衣装の豪華さ&本物っぷりが、ドラマを重厚にしていて、それが何より嬉しいです。
私はボルジア一族についての本は、最初が塩野さんの「…優雅なる冷酷」と「神の代理人」でした。
10代の多感な(?笑)時期、どっぷり嵌りましたね~
ヴェネチア共和国興亡を描いた「海の都の物語」も大好きです。
やっぱり20代の頃に2度、貧乏旅行で欧州を逍遥した際は、小さい都市も拾って(?)廻ったので、北イタリアで精一杯(苦笑)、肝心のローマに行ったことが無いという不手際っぷりですが(爆)
フェラーラではルクレチアのお墓のある修道院へ立ち寄り、尼僧さんのご好意で公開時間では無かったのですが、内陣へ入れて頂けてルクレツィアのお墓に詣でる事が出来ました。
「優雅なる冷酷」の冒頭(たしか)にシエナの競馬競技についての描写が出てくる筈ですが、その記述ゆえに、シエナにも足を伸ばしました(笑)
随分長い間ヨーロッパに足を踏み入れていませんが、こういうドラマを見ると、もう一度行きたいですね。
初めましてで長々と失礼いたしました!
by おほほ (2012-09-14 08:44) 

tatchan

*おほほさん*
こんにちは!ご訪問、そしてコメントもありがとうございます^^

おほほさんは塩野さんの本を沢山読まれているんですね!
私もこのドラマの放映を機会に『ルネッサンスの女たち』や
渋澤さんの『世界悪女列伝』などを読み返しましたが
どうもルクレチア周辺に留まってしまって
チェーザレ関係はまだまだです^^;
あちこち興味を広げすぎるのが仇となっておりますが
ドラマのパート2が始まる前にせめて『優雅なる冷酷』だけでも
読みたいです!

それから、お若い頃、北イタリアの小都市を巡られたとか
ルクレツィアやチェーザレの生涯の足跡をたどられる旅は
さぞ素晴らしかったでしょうね!
ローマはまだとのことですが
こうした大都市はこれからも行く機会があるでしょうし
むしろ周辺の小都市のほうが
イタリアの珠玉のような魅力が残っているのと思うので
貴重な体験をなさったと思います。

私の20代の頃の旅は主に大好きだったルネッサンスの絵画を巡る旅でしたが
大都市のフィレンツェやヴェネチアはそれはそれで風格のある文化都市ですが
シエナやアッシジなどの小都市のほうが中世の面影が残っていて
かえって印象深く心に残っています。

気がつくと、9月17日からはイマジカのほうで別のボルジアのドラマの再放送が始まるので
そちらもやっと通して見られると楽しみにしています♪
もちろんWOWWOWのボルジア家のシーズン2が一番楽しみですが!(笑)

またボルジア関連のドラマの記事も書くこともあると思いますが
その節はまたお付き合いいただけると幸いです^^
by tatchan (2012-09-14 11:38) 

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