SSブログ

龍馬伝 高杉晋作 [龍馬伝]

takasugi_kinagashi.jpg


 激しい気性の革命家でありながら

 自分のことを「僕」と称し、常に優雅で育ちのよさを漂わせていた

 風のようなかろやかな自由の人でありながら

 長州、忠義という重いくびきのようなものにとらえられていた

 その相反するものを同時に併せ持つ 魔王のようなそして大天使のような美しいひと


 第二部最愛の以蔵が死んだ後、第三部に入りなんとなく熱を失った状態で龍馬伝をチェックしながら、それでも一番目を惹き付けられたのは高杉でした。

 あの登場時の美しさ! そして知性あふれる言動と強い意志による行動力・・・目の保養~vvではありながら、そのどこをとっても完璧な隙のなさは、私にとっては手を出しにくい「高嶺の花」でした。

 そして、その「高嶺の花」が降りてきたのは、何度かしつこいくらい言っていますが(笑)、あの英国留学を断念して喀血したとき。 この完璧な人も普通の若者であり傷つき儚い存在であるのだとはっきりと突きつけられてしまい、もう完全にやられましたね。 そう、私の好きな人は「強く美しく儚く」ですから(笑)
  
 さて、あの高杉の喀血を見たとき、悲しみゆえにどっと涙がでてしまったのですが、その涙の中にはこの人が死ぬのが悲しいと言う気持ち以外に、実は、え、もう退場!?という口惜しい気持ちも相当入っていました(笑) だって、まだ出番がほとんどなくて、何か身のあることをやったと言えば「龍馬に銃を渡した」くらいで、まだ彼自身の活躍は全然やん!と思いましたから。 

 その後の馬関の戦いは私的には最高でしたvv 美しい高杉の勇士が見られたから・・・でも、あれだけではやっぱり足りない!せめて巧山寺挙兵ぐらいはちゃんとやってほしかったです。 あの、普段は着流しの彼が肌を全く見せずに鎧で全身を覆ったあのストイックな美しさが忘れられません。 そう、薪をぶった切ったカッコよさもしびれましたしvv あのままなんで45分いえ、せめて45分の半分でも巧山寺でいかなかったのか・・・! 本当に残念です。

 と言うか、他の方々が口々に言っていらっしゃるように、大河ドラマスピンオフ『高杉伝』をよろしくお願いします、NHKさん! と遅ればせながら、私も一票!と声をあげておきます(笑) 

 まあ、出番と言う面では不満はありすぎるくらいあるのですが、高杉の純粋さ繊細な内面を描いたと言う点では、龍馬伝の高杉は完璧でした。 あの留学を断念したときの無念の気持ち。 馬関の戦いのときの病を打ち明けたときのせつない表情。最期のときの周りの人に対する優しさ・・・etc .挙げればきりがありません。

 
 最後の海辺で一人泣く彼のことを思い出すと今でも泣けてしまいます。 あのシーン、ノベライズではなかったんですね。 それを知ったときは、何て残酷でなんて美しい場面を付け加えやがったんだ!とそれは思いましたよ~(涙) 海に還り魂となった彼・・・その最期の顔は本当忘れらない美しさでした。

 面白きこともなき世を おもしろく

 辞世の句は結局出てきませんでしたが、笑顔で「面白い」を口癖のようにしていた彼のことを思うと、必要なかったかなと思います。 彼の笑顔の意味・・・楽しいから笑うというのではない、ただ面白く生きたい、その精神の力技を思うと、けなげさに本当泣けてしまうほど心が揺り動かされます。


 最後に・・・馬関の戦いのとき三味線と美声を披露していた高杉ですが、福山龍馬とのデュエットが実現することなかったので天国で一緒にお酒を飲んで楽しく笑っていてほしいです。 まあ、その後は雲の上から龍馬とふたりで日本の状態を見ながらいろいろと憂えたりもあるかも、とか、最終回が近くなると、寂しくてこんな妄想ばかりしています。

 ともあれ、こんなに尽きることなくいろいろ考えさせられてしまうのは、伊勢谷さんの渾身の熱演のたまものですね。 伊勢谷さん、本当に素晴らしい高杉をありがとうございました! そして、こんなに素晴らしい高杉のおかげで、今私は貴方の熱烈なるファンです(笑)

 そして、もちろん史実の高杉に関しても興味がつきません。 イラスト描きが優先なのでまだまだですが、文献をいろいろ読んで小説もいろいろ読んでドラマもいろいろ見てと計画中です(笑)。 

 と、気が付くとかなり語ってしまいましたが、追悼高杉ももちろん準備しています。 力及ばずながらですが、気持ちだけは十二分に入っていますよ(笑)  それで、一時にと思っていましたが、現在描き終えたコンテンツだけでも相当枚数が多くなったため、多分2度に分けてお届けしようと思っています。 とにかく頑張ります!


追記: そういえば、第三部が始まったときイメージカラーの話をして、異国情緒あふれる「赤」、変革の「赤」と書きましたが、高杉の内なる熱情の「赤」、喀血の「赤」でもあったな~と、しみじみ考えてしまいました。

 とすると、第4部のイメージカラーは何なのでしょう? 高杉の死で始まり、最終的には龍馬の死で終わるところから「黒」、あるいは「黒」に近い「群青」かなとも思ったのですが、いずれにしろなんとなく重厚な色のような気がします。

追記2: トップ絵は伊勢谷さんの特集号の『ステラ』の写真を元に描きました。 基本的に写真を描くということはあまりしないのですが、余りの美しさにくらくら来て勝手に手が動いていました(笑) おかげさまで、資料として扱うと汚れるから、とこの号のステラは二冊買う羽目に(笑) 本当この号の伊勢谷高杉の美しさったら、気が遠くなるくらいです。 インタビューも素晴らしいし、ホントに永久保存版ですvv

 ついでに、『龍馬伝ドラマストーリー完結篇』についても。 期待していたのですが、高杉の写真はほとんど一枚きり(涙) その写真がつまらなかったら絶対に買わなかったのですが、オテントサマ号に乗って雄たけびを挙げる高杉の可愛い顔を載せられたら買うしかないじゃないですか!!

 でも、本当他の写真は馬関のときの「三味線ライダー高杉」とあとはほんの小さい「龍馬に銃を渡す高杉」それっきりで、買って帰って来て家でじっくり見ていたら、どうしてこんなに高杉がしいたげられなければいけないんだ!とマジでぼろぼろ泣きました。・・・すみません。高杉が死んでからすっかり情緒不安定です(苦笑) でも、本当龍馬のソウルメイトのはずの高杉がこんな扱いなんて、ひどいですよ!!・・・と編者の人を今でも恨んでいます。 これじゃあ『歴史街道10月号 晋作と龍馬』のほうがず~っとずっと素敵な写真が沢山載っていましたよ。 伊勢谷さんのインタビューも載っていましたし(ただし内容は「十三人の刺客」についてでしたが) 高杉ファンだったら、こちらのほうが絶対買いだと思います。 
nice!(4)  コメント(8) 

nice! 4

コメント 8

さ

伊勢谷さんが山口県に高杉晋作の銅像の除幕式にお出かけになられたそうです。私もオテントサマ号で雄たけびあげてる高杉さん好きです。西郷さんにピストル向けた高杉さんも好きです。先日の回で、弥太郎に龍馬が疫病神となじられるシーンがありまして、龍馬の味方をする人がみんないなくなってるのだなとさびしくなりました。龍馬が悄然としてたので、ちょっと史実をずらして、これから行く長州にまだ高杉さんが生きていてくれたらよかったのにと身勝手にも思ってしまいました。もちろん馬関で、三味線もって悠々戦場を歩いてく高杉さんも好きです。本当にかっこよかったです。
by さ (2010-11-02 20:33) 

さにー

恥ずかしいことに名前をちゃんとかいてませんでした。愛犬の名前なのに。
by さにー (2010-11-02 23:04) 

tatchan

*さにーさん*
ご訪問、そしてコメントもありがとうございます!
お名前は、愛犬さんからとられたのですね(笑)

高杉の銅像の除幕式、盛況だったようですね!
伊勢谷さんが来られることを知ったときは
思わず萩に行こうかと真剣に思いました(笑)
結局、旅行は実現しなかったのでニュースはあちこちでチェックしましたが
ざんぎり頭(笑)で普段着のナチュラルないでたちも素敵でしたねvv
ドラマ時より少し体重が増えて健康的になられたようで
ホッと一安心、と思わず母のような気持ちに(笑)
「百万の軍勢おそるるに足りず・・・」の言葉を挙げられての
コメントもよかったですね~
彼は高杉の分身のように思えてしかたがないこの頃です。

龍馬伝は今一週遅れていて、だから最新回はまだ見ていないのですが
だんだん龍馬が孤立していくとは苦労しているのですね。
いや弥太郎、第4部に入ってからどうも気に入らなくて
五月蝿いし目障りなのですよ(苦笑)
折角の旧友なのに、龍馬にあんなに噛み付かなくてもと思うのです。
龍馬のいいお友達というと高杉ですよね(笑)
あんなに会った回数は少ないのに心が通じ合っている
今追悼イラストのために見返していると
本当にソウルメイトという感じでしみじみ和みます。

高杉はカッコいいところも大好きですが
痛いくらい純粋で繊細なところはそれ以上に大好きですvv

by tatchan (2010-11-05 11:07) 

tatchan

*sanaさん、トトマスさん*
ナイスをありがとうございました!
by tatchan (2010-11-05 11:09) 

tatchan

*Chiffonさん*
ご訪問、そしてナイスもありがとうございました!
by tatchan (2010-11-28 10:56) 

tatchan

*ゆゆさん*
ご訪問、そしてナイスもありがとうございます!
by tatchan (2010-12-09 10:37) 

お名前(必須)

tatchanさん、
お久しぶりです。
その節はお世話になりました。
さて、花燃ゆの功山寺の挙兵も終わりまして、
9月に今まで自分が書いた高杉晋作関連の記事をアーカイブで掲載するつもりでおります。
その節は、この記事の高杉晋作イラストを使用させていただきたいのですが。 
さらに高杉晋作を敬愛する仲間たちということで、
こちらのブログを紹介させていただきたく思います。
アーカイブは、辞世の句やおうのやお雅の記事、自分が高杉晋作の墓や桜山神社、功山寺に行った旅行記の記事などありますので、
ぜひぜひ遊びに来てくださいね。
by お名前(必須) (2015-08-12 18:04) 

tatchan

*もぞさん*
お盆休み後また体調を崩してしまい
レスが遅れて申し訳ありません。

『花燃ゆ』相変わらず頑張って感想を書いていらっしゃるのですね。素晴らしい☆
私はまたしても調子が出なくて一月以上ためてしまっています^^;
やはり文さんの大奥での活躍と言う点がどうしてもひっかかってしまって
大奥ものはもともと苦手なものですから・・・
しかし、久坂の最期と高杉については気にはなっていますので
時間はかかってもチェックしなければと思っています。

高杉のアーカイブに絵をお貸しする件ですが
こんな絵でよかったらどうぞお使いくださいませ。
ただその際ひとつお願いしたいことがありまして
こちらの高杉の絵を載せるときに片隅でも結構ですから
「『龍馬伝』の伊勢谷さんの高杉」ということをどこかに書いていただけますか?
いろいろな俳優さんの高杉がいてそれぞれ素敵な点があると思いますが
自分としては伊勢谷さんの高杉が一押しということもあり
その点はやはり明記していただきたいのです。
我侭を申して本当申し訳ありませんが
どうぞよろしくお願いいたします。

記事の執筆大変かと思いますが、どうか頑張ってくださいませ。
by tatchan (2015-08-19 19:00) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。