『セイジ-陸の魚-』+ティーチイン [映画]
このところのTVの伊勢谷さんラッシュにすっかりやられてしまい(笑)、ついに先週末、千葉の京成ローザ10で開催された伊勢谷監督&亀石プロデューサーのティーチイン付き『セイジ-陸の魚-』の上映会に参加してきました。
実は、前日風邪引きかけなのか微熱が出ていた体で、千葉までは約二時間という小旅行並みの長い道のり、雨に降られて道に迷って最後には時間に間に合わない~と映画館にダッシュで駆け込む・・・等々いろいろ大変でしたが、そんな労苦も素晴らしい映画とイベントが吹き飛ばしてくれました☆(笑)
まずは『セイジ』の感想から・・・(少しネタバレしていますので、ご注意ください)
空も 流れる雲も 緑豊かな山も、せせらぎが聞こえる川も そこに生きるものたちすべてがその存在をきわだたせ生命を刻み付けているような、 それぞれの場面が一枚の絵のような美しさにあふれた映画でした。
『カクト』でも映像に独特のリズムと輝きが見られましたが、もっとそれが結晶化したような、細やかでいながら揺るぎない力強さが感じられる、そんな画面にぐぐっとひきつけられて映画の世界にすんなり入り込んでいきました。
音楽もまたよかったですね~力強いリズムを刻むピアノの旋律が、悲しみに満ちた美しい物語をさらに荘厳に彩り深めていました。
それから、西島秀俊さん演じるところのセイジの存在感のすごさですね。
インタビューによると西島さんはかなり体を絞ったということでしたが、無駄なところはいっさいそぎ落とした修行僧のような肉体が醸し出す独特の空気感に、ちょっと普通の人間でないにおいを感じてゾクッとしてしまいました。 「僕」の夢の中に出てきた、雨の中セイジが翔子と初めて対面する場面がとくに印象に残っています。 あの自然と一体化して「無」に帰した岩のような姿・・・忘れられません。
物語の後半、そんな畏怖の念をいだかせるもととなった彼の隠された過去の悲しい体験が次第に明らかになっていくのですが、厳然とした近寄りがたさとすべてのものを包み込む優しさを併せ持つ不思議な魅力をもった彼に、「僕」ともども自分もどんどん惹かれていくのを感じました。
自らの悲しみだけではなく他人の悲しみもその身に受け止めて生きるセイジ・・・最後、彼が人を救うためにためらいもなくとった究極の行動を目にしたとき、そのまなざしの強さに思わず涙してしまいました。
救われた少女の健やかに成長した凛とした姿を描いたラストは、白い光に満ちた水面が「生まれ変わった」という喜びで輝き、彼女と世界全体を静かに祝福しているかのようでした。 そして、映画を見る私の心までも再生するかのような予感を感じさせ、穏やかに癒されていくのを感じました。
もう一度画面の記憶をたどると、色彩の効果もまた素晴らしかったと思います。 豊穣な木々の緑、寂しげに輝くドライブインネオンサインや揺らめく翔子のドレスの赤、そしてコントラストの強さから生まれる照り返しや光の白・・・ 白はまっさらで無垢で純粋で、でも揺るぎない強さも秘めている。 魂の再生を描いたこの映画にぴったりと思いました。
・・・と言うわけで、次はティーチイン☆ もう映画を見るだけでかなり勢力を使い果たしていたのに、この上、生・伊勢谷さんとは・・・大丈夫か~私?という感じでしたが・・・
まず亀石さんが登場、そして続いて出てきた伊勢谷さん・・・自分の予想に反してえええ~?何てちっちゃい! 可愛い!!と思ってしまいました☆
自分160cm身長で180cmの長身の人に言うセリフではないのに・・・でも、本当に細くてきゃしゃに見えたんですよ~ あんなに少年のような人がこんなすごい映画を作ったりTVや映画で堂々とした素敵な役をやられていたのかと思うと・・・もうなんてけなげなんだと・・・涙 (すみません・・・こんな感想を持つ人はきっとわたしひとりだけと思います^_^;)
それから、伊勢谷さんの服装、照明が薄暗くてよくわからなかったのですが、色の濃いジャケットと黒のスリムパンツ、サンドベージュ(?)のTシャツというごくカジュアルないでたちでした。 ハンチングのような帽子を被っておられるようにも見えましたが、隣の相方はそうは見えないと言っていたので本当のところはどうだったのでしょう?
それにしても、Tシャツが胸元がかなり深く開いたデザインに思わず目が釘付けに・・・!!ああ、鎖骨やあばらが・・・なんて(笑) 高杉の着物の胸元といい、全く腐女子的な視線ですみません~(爆)
あ、そうそう、ティーチインが始まる前に、何と伊勢谷さんがティータイムということでお菓子をまいてくださいました☆ きゃ~やんちゃっ子♪ 豆まきならず菓子まき?? (笑)残念ながら、私は拾うことはできなかったのですが、楽しいアトラクションに場内は思いっきり盛り上がりました☆
さてでも、いざ質問をどうぞ、と言われても、私はあわわと伊勢谷さんを間近に見るだけで緊張して全く頭が真っ白になってしまいました。くくく・・・情けない~>< 一方、手を上げて質問された皆さんはなかなかしっかりとした話しぶりで感心しました☆
印象に残ったシーンについて語った人、特定のシーンの意図するものについて質問した人、それぞれ『セイジ』という映画を見て感じたことを思いのたけ話しておられました。
なかでも「人間は地球にとってがん細胞のような存在」とセイジが言う場面に注目した方が多かったようですね。 「では、そのがん細胞のような人間が地球上で生き残るためにどうすればいいか?」ということについて、伊勢谷さんは自ら実践されていることを含めて熱く語られました。
伊勢谷さんが何時も口癖のようにおっしゃっている「人のために生きることが自分をために生きることになる」という言葉がとりわけ心に深く残りました。 ・・・実は帰りの電車の中で少し自分の我を通した生き方についてこれでいいのか?と自問自答してちょっと落ち込んでしまいました・・・でも、その後「挫折禁止」と言う言葉を思い出して、ゲンキンにもすぐ立ち直りましたが(笑) それだけ、『セイジ』と言う映画と今回のティーチインが、自分と真剣に向き合う気持ちにさせるほど深く充実したものだったということですね。
この日は、深い映画をじっくり鑑賞したうえに、あの美しい姿を間近に拝見して、美声を直に聞けて、知的で熱のこもったトークをたっぷり堪能ができて、本当に夢のような一日でした♪
伊勢谷さん、亀石さん、素敵な時間をありがとうございました!
映画も一度見るだけではもったいない深い内容でしたので、出来たらまた機会を作ってもう一度見に行きたいです♪
*****************************************************************
はみ出してしまいましたが、ティーチインで聞いておきたかった~と後から後悔した疑問点についてもう少しだけ・・・
あの通り魔の犯人、風貌がセイジと似ていたので、もしかすると、セイジの影のような人物に思えたのですが、 製作された側の意図としてはどうだったのでしょう? 過去重い罪を犯したことがあるセイジと犯人は、表裏一体のような存在のように見えました。
この映画に、伊勢谷さんが役者として参加されていないことをとても残念に思っていたので もし、ちらっと出演なさっていたとすると、あの犯人役など伊勢谷さんに合っていたのではと想像してしまいました。 伊勢谷さんと西島さん、インタビューなどで並ぶとお二人とても背恰好が似ていて、似ているけど個性は全く違うもの同士と言う気がしましたから・・・
伊勢谷さんと西島さん、素敵なお二方の共演が近い将来実現すればと思います♪
(本当は『CASSHERN』で共演されていたんですよね~でも、余り接点のない役同士でしたので、今度は相棒とか友人同士とかライバルとかで是非是非~☆)
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実は、前日風邪引きかけなのか微熱が出ていた体で、千葉までは約二時間という小旅行並みの長い道のり、雨に降られて道に迷って最後には時間に間に合わない~と映画館にダッシュで駆け込む・・・等々いろいろ大変でしたが、そんな労苦も素晴らしい映画とイベントが吹き飛ばしてくれました☆(笑)
まずは『セイジ』の感想から・・・(少しネタバレしていますので、ご注意ください)
空も 流れる雲も 緑豊かな山も、せせらぎが聞こえる川も そこに生きるものたちすべてがその存在をきわだたせ生命を刻み付けているような、 それぞれの場面が一枚の絵のような美しさにあふれた映画でした。
『カクト』でも映像に独特のリズムと輝きが見られましたが、もっとそれが結晶化したような、細やかでいながら揺るぎない力強さが感じられる、そんな画面にぐぐっとひきつけられて映画の世界にすんなり入り込んでいきました。
音楽もまたよかったですね~力強いリズムを刻むピアノの旋律が、悲しみに満ちた美しい物語をさらに荘厳に彩り深めていました。
それから、西島秀俊さん演じるところのセイジの存在感のすごさですね。
インタビューによると西島さんはかなり体を絞ったということでしたが、無駄なところはいっさいそぎ落とした修行僧のような肉体が醸し出す独特の空気感に、ちょっと普通の人間でないにおいを感じてゾクッとしてしまいました。 「僕」の夢の中に出てきた、雨の中セイジが翔子と初めて対面する場面がとくに印象に残っています。 あの自然と一体化して「無」に帰した岩のような姿・・・忘れられません。
物語の後半、そんな畏怖の念をいだかせるもととなった彼の隠された過去の悲しい体験が次第に明らかになっていくのですが、厳然とした近寄りがたさとすべてのものを包み込む優しさを併せ持つ不思議な魅力をもった彼に、「僕」ともども自分もどんどん惹かれていくのを感じました。
自らの悲しみだけではなく他人の悲しみもその身に受け止めて生きるセイジ・・・最後、彼が人を救うためにためらいもなくとった究極の行動を目にしたとき、そのまなざしの強さに思わず涙してしまいました。
救われた少女の健やかに成長した凛とした姿を描いたラストは、白い光に満ちた水面が「生まれ変わった」という喜びで輝き、彼女と世界全体を静かに祝福しているかのようでした。 そして、映画を見る私の心までも再生するかのような予感を感じさせ、穏やかに癒されていくのを感じました。
もう一度画面の記憶をたどると、色彩の効果もまた素晴らしかったと思います。 豊穣な木々の緑、寂しげに輝くドライブインネオンサインや揺らめく翔子のドレスの赤、そしてコントラストの強さから生まれる照り返しや光の白・・・ 白はまっさらで無垢で純粋で、でも揺るぎない強さも秘めている。 魂の再生を描いたこの映画にぴったりと思いました。
・・・と言うわけで、次はティーチイン☆ もう映画を見るだけでかなり勢力を使い果たしていたのに、この上、生・伊勢谷さんとは・・・大丈夫か~私?という感じでしたが・・・
まず亀石さんが登場、そして続いて出てきた伊勢谷さん・・・自分の予想に反してえええ~?何てちっちゃい! 可愛い!!と思ってしまいました☆
自分160cm身長で180cmの長身の人に言うセリフではないのに・・・でも、本当に細くてきゃしゃに見えたんですよ~ あんなに少年のような人がこんなすごい映画を作ったりTVや映画で堂々とした素敵な役をやられていたのかと思うと・・・もうなんてけなげなんだと・・・涙 (すみません・・・こんな感想を持つ人はきっとわたしひとりだけと思います^_^;)
それから、伊勢谷さんの服装、照明が薄暗くてよくわからなかったのですが、色の濃いジャケットと黒のスリムパンツ、サンドベージュ(?)のTシャツというごくカジュアルないでたちでした。 ハンチングのような帽子を被っておられるようにも見えましたが、隣の相方はそうは見えないと言っていたので本当のところはどうだったのでしょう?
それにしても、Tシャツが胸元がかなり深く開いたデザインに思わず目が釘付けに・・・!!ああ、鎖骨やあばらが・・・なんて(笑) 高杉の着物の胸元といい、全く腐女子的な視線ですみません~(爆)
あ、そうそう、ティーチインが始まる前に、何と伊勢谷さんがティータイムということでお菓子をまいてくださいました☆ きゃ~やんちゃっ子♪ 豆まきならず菓子まき?? (笑)残念ながら、私は拾うことはできなかったのですが、楽しいアトラクションに場内は思いっきり盛り上がりました☆
さてでも、いざ質問をどうぞ、と言われても、私はあわわと伊勢谷さんを間近に見るだけで緊張して全く頭が真っ白になってしまいました。くくく・・・情けない~>< 一方、手を上げて質問された皆さんはなかなかしっかりとした話しぶりで感心しました☆
印象に残ったシーンについて語った人、特定のシーンの意図するものについて質問した人、それぞれ『セイジ』という映画を見て感じたことを思いのたけ話しておられました。
なかでも「人間は地球にとってがん細胞のような存在」とセイジが言う場面に注目した方が多かったようですね。 「では、そのがん細胞のような人間が地球上で生き残るためにどうすればいいか?」ということについて、伊勢谷さんは自ら実践されていることを含めて熱く語られました。
伊勢谷さんが何時も口癖のようにおっしゃっている「人のために生きることが自分をために生きることになる」という言葉がとりわけ心に深く残りました。 ・・・実は帰りの電車の中で少し自分の我を通した生き方についてこれでいいのか?と自問自答してちょっと落ち込んでしまいました・・・でも、その後「挫折禁止」と言う言葉を思い出して、ゲンキンにもすぐ立ち直りましたが(笑) それだけ、『セイジ』と言う映画と今回のティーチインが、自分と真剣に向き合う気持ちにさせるほど深く充実したものだったということですね。
この日は、深い映画をじっくり鑑賞したうえに、あの美しい姿を間近に拝見して、美声を直に聞けて、知的で熱のこもったトークをたっぷり堪能ができて、本当に夢のような一日でした♪
伊勢谷さん、亀石さん、素敵な時間をありがとうございました!
映画も一度見るだけではもったいない深い内容でしたので、出来たらまた機会を作ってもう一度見に行きたいです♪
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はみ出してしまいましたが、ティーチインで聞いておきたかった~と後から後悔した疑問点についてもう少しだけ・・・
あの通り魔の犯人、風貌がセイジと似ていたので、もしかすると、セイジの影のような人物に思えたのですが、 製作された側の意図としてはどうだったのでしょう? 過去重い罪を犯したことがあるセイジと犯人は、表裏一体のような存在のように見えました。
この映画に、伊勢谷さんが役者として参加されていないことをとても残念に思っていたので もし、ちらっと出演なさっていたとすると、あの犯人役など伊勢谷さんに合っていたのではと想像してしまいました。 伊勢谷さんと西島さん、インタビューなどで並ぶとお二人とても背恰好が似ていて、似ているけど個性は全く違うもの同士と言う気がしましたから・・・
伊勢谷さんと西島さん、素敵なお二方の共演が近い将来実現すればと思います♪
(本当は『CASSHERN』で共演されていたんですよね~でも、余り接点のない役同士でしたので、今度は相棒とか友人同士とかライバルとかで是非是非~☆)
web拍手始めました。
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↓
2012-02-28 17:59
nice!(2)
コメント(4)
*sanaさん*
こんにちは♪
ご訪問、そしてナイスもありがとうございます!
by tatchan (2012-03-05 10:12)
う〜〜〜〜ら〜〜〜や〜〜〜ま〜〜〜し〜〜〜〜〜〜〜いっ!!!!
生伊勢谷さんですか?!(笑) いや〜〜‥‥どれだけかっこよかったんでしょうか。 あ〜、ホントにもう映画を作る姿勢もすごいし、そこに対する思いもすごい。 勉強もすごくされてる方でしょうし‥‥。
セイジを見る機会はこちらではあるのか分からないですけど せめて原作は読んでみたいなぁと思っています(^^)
それにしても‥‥‥うらやましい時間を過ごされましたね〜(^^)
by みやさと (2012-03-06 13:14)
*みやさとさん*
こんにちは♪ コメントありがとうございます!
いえいえ、席は結構後ろのほうでしたので
目が悪いこともあって、お顔はそれほどよく拝見できなかったのですよ~
でも、あの独特の素敵なオーラはこちらに伝わってきましたし
よく響く美しいお声はうっとりしました♪
映画、そちらでも上映されればいいですね~
伊勢谷さんと亀石さんはもっと多くの映画館で上映されるように
たくさん宣伝して頑張っていると言っておられましたよ。
伊勢谷さんは被災地支援にも気を配っておられる方なので
きっと東北のほうでも近いうちに見られるのではと思います☆
原作は実は未だ私も読んでいないんですよ。
私も近いうちに読んで映画との比較もしてみたいです。
by tatchan (2012-03-07 10:07)
*yannさん*
こんにちは♪
ご訪問、そしてナイスもありがとうございます!
by tatchan (2012-03-12 10:18)