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龍馬伝 追悼以蔵 その3 [龍馬伝 追悼]

 長々と続けてきました追悼以蔵もこの回が最後となります。

 後半はきついつらいパートになりますが、この部分にこそ以蔵の生き様が凝縮していると思うので、しっかりと追悼していきたいと思います。

 1,2よりさらに長くなりますが、よろしければ最後までお付き合いくださいませ。


第22話「龍という女」

 追っ手に追われて京の町を逃げ惑う以蔵が哀れすぎて涙が乾く暇もないほどのこの回。 捨て犬のようにぼろぼろに汚れ傷ついた以蔵が本当に可愛くていとおしくて心の底から守ってやりたいと思いました。  

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 なつに一緒に逃げようと懇願するが、「こわい」と人斬りとしての自分をつきつけられて拒まれる以蔵。その驚きと悲しみの表情がせつなくて、 この一瞬後にじませた涙を彼女に見せないように顔をそむける優しさは何度見ても胸にしみて泣けてしまいます。 

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 「武市先生、龍馬・・・」と名を呼びながら、寺の縁の下に身を隠してうずくまっていたところ、住職の声に気づいて顔をあげる。 涙のあとが残る黒い目が捨てられた子犬のよう。 

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 龍馬と知らず斬りかかり、でもねじ伏せられて正気に返ったときの驚きの顔。 見開いた黒い目は冬の夜空のように冷え切っていて心射抜かれます。

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 錯乱して「人斬りをしたがどういていかん? 武市先生は正しいことじゃと言うておられた」と嘆く以蔵。 「武市先生はどこにおられるがじゃ? 先生のところに戻りたい!」と、親鳥を求めるように叫んだ瞬間から、ああこの子には本当に武市先生しかないんだ・・・とこの後の以蔵の運命が決定付けられたように思えて、本当に胸が締め付けられるほどせつなかったです。


第23話「池田屋に走れ」

 土佐に送還されてきた以蔵。 念願の武市先生との再会を果たします。 先生を見つめる以蔵のひたむきなまなざしに泣かされます。 そしておそろしい受難の幕開けが・・・
 
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 後藤に尋問を受ける以蔵。 すでにサドっぷりがあらわれている後藤(髪をぐいっと掴むところを見てください!)に最初はただ気弱におされています。  

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 武市先生と再会し、東洋暗殺について言うなと口止めされる以蔵。 黒い目が強い決意の輝きを帯びた瞬間です。

第24話「愛の蛍」

 ついに恐ろしい拷問が始まります。その惨さは想像を超えていて泣けました。 武市先生も武士としての意地をみせただけで以蔵に対する愛がほとんど感じられなくて、それは恨みに思ったものです。

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 拷問を受ける以蔵。  先生の言いつけを守ってただ痛みに耐える姿は痛ましすぎて最初はとうてい正視できず・・・でも見直してみるとそのけなげさが本当にいじらしいと思いました。


第25話「寺田屋の母」

 前回に続いて厳しい拷問に耐える以蔵ですが、 肉体的には痛めつけられて衰弱しても精神の強靭さは衰えるどころかいっそう増していくのには驚きました。 最初はつらいと思っていた拷問も次第に目を離せなくなってきて・・・ 

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 二度目の拷問は後藤との対決といった緊迫感が感じられます。 と言うわけで憎たらしいサディストの後藤も。東洋様ラブと言う意味ではある意味共感を呼ぶ後藤ですが、なかなかいい面構えです。
  
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 激しく打たれながら「武市先生は立派なお方ぜよ」と応える不敵な表情。 気迫と言う点では決して後藤に負けていません。 

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 ついに武市先生の精神も限界に。 以蔵を楽にしてやってくれと、弥太郎に毒饅頭を渡そうとします。 その目に狂気の輝きが見えて、その愛が以蔵を殺すのかと思うと、余りの惨い悲劇に涙が出るのを抑えることができませんでした。

第26話「毒饅頭」

 以蔵が武市先生の愛の毒饅頭をどう受け止めるか・・・涙で画面が見られなくなるほど以蔵のけなげさに感動した回です(と思わずタイトルまで解題してしまいました)

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 牢の中で、「武市先生・・・龍馬・・・」と昔を回想する以蔵。 その微笑みは穏やかな優しさに満ちています。

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 毒とわかっていても自ら饅頭を食べようとする以蔵。 その光の中の顔。 そのまぶしいほどの純粋さには神々しささえ感じてただただ涙・・・

  
第27話「龍馬の大芝居」

 渾身の力をふりしぼった以蔵の最後のたたかいです。

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 後藤を睨みつけた以蔵。 すでに肉体は死に掛けているのに、この凄まじいほどの意志の力はどこから出て来るのか・・・ 怨霊のように後藤を圧倒するさまはおそろしくて、でも美しくて・・・心に刻み付けられた場面です。


第28話「武市の夢」

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 先生からもらった手紙を読む以蔵。 「ようやった」と褒め言葉を受け取った最後の静かな幸福のとき。


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 消えにし後ぞ澄み渡るべき 

 愛した少女を夢のように思い描き、静かに目を閉じた瞬間。 その幸せであるとか不幸であるとかを超えた穏やかな顔は散りゆく花のように美しいと思いました。


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 やっと終わりましたー><

 以蔵というたからもののような存在に出会えた喜びと喪った悲しみ・・・それをどうしても自分なりにあらわしておきたくて、ここ約一ヶ月、とにかく描き通しと言っていいほど描いてきました。

 スケッチブック何冊という枚数を書いた割にはまだまだ中途半端と言う気はしますが(半分はボツですよ~涙)、とりあえず現時点では精一杯、自分なりの愛の証ができたような気がします。

 とくに最後の処刑のときの顔は放映直後にはどうしても描けなかったので、描き終えたときはいろいろな想いが押し寄せてきて泣けてしまいました。

 本当にこんなオタクな追悼に、最後までお付き合いいただき、ありがとうございましたm(_ _)m

 と、追悼は終えてひとくぎりですが、 今後も本編の以蔵の絵や、自分なりの以蔵の絵を描いていきたいと思っています。 そうワンコの以蔵もぜひぜひ描かねば(笑)
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コメント 3

ゆゆ

ずいぶん沢山描かれましたね!!
お疲れさまです。
どの以蔵も素晴らしいですが、
最期の一枚がとてもいいですね。
表情がなんとも言えません!!

以蔵がこんなに化けたのは佐藤健くんの演技力が伴った結果だと思うんですよね。
初めは『この子で大丈夫なのか?』と思った自分が恥ずかしいくらい、たけるんは立派に以蔵を演じたと思います。
描き方によって、ひとりの人物が全く違ったものに変わるということをこの『龍馬伝』では以蔵だけではないですが、教えてくれたような気がしています。
本当のところは誰も知らないのですから。
わんこの以蔵も楽しみにしています(笑)

第三部になり、長崎が舞台で出演者の顔ぶれも変わりましたね。
今一番のお気に入りは『高杉晋作』です(笑)
伊勢谷さんは大好きな俳優さんのひとりです。
『白洲次郎』を演った時に惚れましたw
またこの高杉がイメージと違う。
本物の写真があるせいか余計でしょうか?
福山が食われているという印象も否めません(苦笑)
それでも今後の龍馬伝は楽しみです。
もう8月です。
最終回までカウントダウンでしょうか?

伊勢谷高杉の絵も期待しています!!
by ゆゆ (2010-08-07 18:28) 

tatchan

*ゆゆさん*
いつもナイスとコメントを本当にありがとうございますm(_ _)m

こんなつら~い時期の以蔵のイラストも見ていただいて
本当に感謝ですvv
佐藤さんは本当にすごい俳優さんだと思います。
繊細な表情の変化とか、涙の流し方とか・・・
演技とは到底思えなくて本当にそこに以蔵が生きているかのように思えて
本当に気が付くとその表情の隅から隅まで追ってしまって
彼が生きている間はそれを追うのに夢中でした。
以蔵は本当に記念碑的な以蔵でしたね。
20年後には、佐藤・以蔵が正統的な以蔵のイメージになるかも
そんなことも考えてしまうほどでした。
ワンコ以蔵は絶対描きます!
というかもうすでに描いています(笑)
近いうちにワンコ以蔵で裏追悼も考えておりますので
是非見てください。

第三部、高杉さん素敵ですね~vv
伊勢谷さんは、私は映画の「キャシャーン」が最初の出会いでした。
SF調のアーマー姿がカッコよくてハマりました。
その後は、ハチクロの森田でしたが、蒼井優ちゃんとのツーショットが
すごく絵になって素敵な森田でしたvv
「白州次郎」もダンディでしたねvv 
イラストリクありがとうございます。
・・・と言っているうちに今日アップしましたけど(笑)
まだまだ描きなれない高杉さんですが、
また何度でもリベンジしたいと思っています。
また見てくださると嬉しいです♪
by tatchan (2010-08-12 00:03) 

tatchan

*sanaさん*
今回もナイスをありがとうございましたvv
by tatchan (2010-08-19 16:21) 

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