長崎 三日目 唐人屋敷、出島、猫 [旅日記]
長崎三日目、今度こそ本当に最後の旅日記です。
この日は正午長崎を発つ予定だったので、午前中の僅かな時間を利用して長崎最後の観光にと出島を訪れることにしました。
天気はやや回復して曇り。 市電に乗って築町で降りると、ちょうど目の前に昨夜夕食をとるため訪れた新地中華街の北門、玄武門が見えました。
門を横目に見ながら歩き出すと、道の傍らに「唐人屋敷はこちら」と書かれた道標を見つけました。
そう言えば、出島だけでは時間が余ると思い、それじゃあついでに唐人屋敷にでも行ってみるか☆と急遽予定を変更することに(笑)
唐人屋敷跡は坂の上にありました。 やっぱり長崎は坂の町ですね~
入り口に一番近いところに建てられた土神堂です。 こじんまりとしたお堂の中には土地の神様が祀られていました。
土神堂の門の下で見かけた猫です。
おっとりとした子で、近寄っても全然動ぜずこの通り(笑)
坂を上がろうとしたら、 電柱の傍らにまた猫が☆
唐人屋敷では、本当によく猫を見かけました。 やっぱり坂の多い地形が猫も身を隠しやすくて暮らしやすい環境だからでしょうか?
坂のかなり上のほうに位置する天后堂です。
お堂に祀られていた右端の像は、関帝という三国志の関羽が神格化した神様だそうです。
こちらは天上聖母と書かれていました。 マリア観音と言うことでしょうか?
階段を下っていくとまた猫を発見しました☆ すぐに路地裏の細い通路に逃げてしまいましたけど・・・
これもまた坂の上のほうに建っていた観音堂です。
お堂に祀られていた観音様です。 優美でエキゾチックで、これもどことなく大浦天主堂のマリア像に似ている気がしました。
お堂に飾られた提灯も中華風で美しかったです。
屋敷跡で最後に訪れた福建会館です。 今までの中では一番大きい堂々とした煉瓦造りの建物でした。
中庭には孫文の銅像もありました。
こちらは表門です。 裏門から入ったのでこの表門から外に出て唐人屋敷を後にしました。
さて、やっと本来の目的地の出島に到着です☆
まず出発点の建物、出島神学校です。 こちらはチケット売り場になっていてお土産屋さんやレストランもありました。
江戸時代200年に渡りオランダ人の居住区だった出島は、19世紀度重なる湾岸工事のために自然消失してしまい、現在の出島は、1996年以降再建された新しい建物だそうです。 出島の復元計画は現在なお進行中で、完全に昔の姿が蘇るまでには、まだ長い年月を要するとのことでした。
庭園には、19世紀当時の出島を復元した精巧な模型も展示されていました。
こちらはオランダ商館長の住まいを再現したカピタン部屋の内部です。 畳に西洋風の調度品が置かれているのが面白いですね~。
同じくカピタン部屋の内部の食堂です。
こちらはもっと大きな宴会部屋。 豪華な西洋料理がずらりと並ぶ様も再現されていました。
こんな豚の頭の丸焼きまで・・・(笑) 日本でありながら、食事は完全に西洋風だったのですね。
当時の宴会の様子を伝える可愛いミニチュアもありました。
これは、一番船船頭部の二階、オランダ船(一番船)船長が宿泊した部屋です。 ここでも畳部屋にベッドが置かれていました。
一番蔵、二番蔵なども見て回りました。
内部は当時の荷がつまれている様子なども再現されていて
当時の扮装をした倉庫の番人が入り口を守っていました。
蔵の一部は展示室になっていて、当時の史料がいろいろと展示されていました
左はケンペル著の『日本誌』、右はシーボルト著の『日本』から、出島の見取り図です。 日本国内の文献が乏しいので、主にこうしたオランダ人の手による文献を元にして出島の復元作業が進められているそうです。
左は鯨油、右は樟脳。 当時の日本の特産品で外国に輸出されていました。 樟脳と言えば、ドラマのなかでも弥太郎が後藤様に命じられて樟脳がとれるクスノキの本数を調べさせられていましたね~
地球儀と天球儀です。 以蔵や高杉が喜びそうな品物ですね~笑
こちらは日本から外国へ向けての布見本です。
柄物も。 とにかく細かいです!
こちらは砂糖、 左から三温糖、ざらめ、黒砂糖です。 江戸時代では砂糖はとにかく貴重だったのでしょうね~
そして、美しい珊瑚も。 装飾品の材料として珍重されたというのがよくわかります。
当時の書籍も英語の辞書、オランダ語の辞書等々、多数展示されていました。
オランダ船の主任医師だったツェンペリー著の『日本植物誌』です。
『蘭学事始』です。
『解体新書』もありました。
また旧石倉(海援隊ゆかりの地だそうです)では、「龍馬と海と出島」というプチ企画展も催されていて、実際に龍馬が外国との取引の商談で出島を訪れたこともあったと書かれていました。 龍馬と出島って余り結びつかなかったのですが、考えてみると彼は海外進出を夢見ていましたから、関連が全くなかったということはあり得なかったのですね~。 他に長崎海軍操練所、大浦慶についても書かれていました。
最後に、出島内外クラブのレストランで昼食を食べました。
鯨の串カツに、ジャガイモ、干ししいたけ、ニンジンなどの野菜がたっぷり入ったヒカドと言うスープが付いたランチが、何とたったの800円☆ お得なうえにとても美味しかったです♪
*****************************************************************
オマケと言っていた割には結構長くなってしまった最後の旅日記・・・最後までお付き合いいただきありがとうございましたm(_ _)m
初めての旅日記でしたが、結構楽しかったのでこれで味を占めてしまいそうです。 また、ちょっとした史跡を訪ねたときなど記事が書ければ☆なんて思っています(笑)
と言いつつ、また当分は通常のオタクな記事に戻ります。 また拙い絵をお見せすることになりますが、お気が向いたらまたお付き合いください♪
この日は正午長崎を発つ予定だったので、午前中の僅かな時間を利用して長崎最後の観光にと出島を訪れることにしました。
天気はやや回復して曇り。 市電に乗って築町で降りると、ちょうど目の前に昨夜夕食をとるため訪れた新地中華街の北門、玄武門が見えました。
門を横目に見ながら歩き出すと、道の傍らに「唐人屋敷はこちら」と書かれた道標を見つけました。
そう言えば、出島だけでは時間が余ると思い、それじゃあついでに唐人屋敷にでも行ってみるか☆と急遽予定を変更することに(笑)
唐人屋敷跡は坂の上にありました。 やっぱり長崎は坂の町ですね~
入り口に一番近いところに建てられた土神堂です。 こじんまりとしたお堂の中には土地の神様が祀られていました。
土神堂の門の下で見かけた猫です。
おっとりとした子で、近寄っても全然動ぜずこの通り(笑)
坂を上がろうとしたら、 電柱の傍らにまた猫が☆
唐人屋敷では、本当によく猫を見かけました。 やっぱり坂の多い地形が猫も身を隠しやすくて暮らしやすい環境だからでしょうか?
坂のかなり上のほうに位置する天后堂です。
お堂に祀られていた右端の像は、関帝という三国志の関羽が神格化した神様だそうです。
こちらは天上聖母と書かれていました。 マリア観音と言うことでしょうか?
階段を下っていくとまた猫を発見しました☆ すぐに路地裏の細い通路に逃げてしまいましたけど・・・
これもまた坂の上のほうに建っていた観音堂です。
お堂に祀られていた観音様です。 優美でエキゾチックで、これもどことなく大浦天主堂のマリア像に似ている気がしました。
お堂に飾られた提灯も中華風で美しかったです。
屋敷跡で最後に訪れた福建会館です。 今までの中では一番大きい堂々とした煉瓦造りの建物でした。
中庭には孫文の銅像もありました。
こちらは表門です。 裏門から入ったのでこの表門から外に出て唐人屋敷を後にしました。
さて、やっと本来の目的地の出島に到着です☆
まず出発点の建物、出島神学校です。 こちらはチケット売り場になっていてお土産屋さんやレストランもありました。
江戸時代200年に渡りオランダ人の居住区だった出島は、19世紀度重なる湾岸工事のために自然消失してしまい、現在の出島は、1996年以降再建された新しい建物だそうです。 出島の復元計画は現在なお進行中で、完全に昔の姿が蘇るまでには、まだ長い年月を要するとのことでした。
庭園には、19世紀当時の出島を復元した精巧な模型も展示されていました。
こちらはオランダ商館長の住まいを再現したカピタン部屋の内部です。 畳に西洋風の調度品が置かれているのが面白いですね~。
同じくカピタン部屋の内部の食堂です。
こちらはもっと大きな宴会部屋。 豪華な西洋料理がずらりと並ぶ様も再現されていました。
こんな豚の頭の丸焼きまで・・・(笑) 日本でありながら、食事は完全に西洋風だったのですね。
当時の宴会の様子を伝える可愛いミニチュアもありました。
これは、一番船船頭部の二階、オランダ船(一番船)船長が宿泊した部屋です。 ここでも畳部屋にベッドが置かれていました。
一番蔵、二番蔵なども見て回りました。
内部は当時の荷がつまれている様子なども再現されていて
当時の扮装をした倉庫の番人が入り口を守っていました。
蔵の一部は展示室になっていて、当時の史料がいろいろと展示されていました
左はケンペル著の『日本誌』、右はシーボルト著の『日本』から、出島の見取り図です。 日本国内の文献が乏しいので、主にこうしたオランダ人の手による文献を元にして出島の復元作業が進められているそうです。
左は鯨油、右は樟脳。 当時の日本の特産品で外国に輸出されていました。 樟脳と言えば、ドラマのなかでも弥太郎が後藤様に命じられて樟脳がとれるクスノキの本数を調べさせられていましたね~
地球儀と天球儀です。 以蔵や高杉が喜びそうな品物ですね~笑
こちらは日本から外国へ向けての布見本です。
柄物も。 とにかく細かいです!
こちらは砂糖、 左から三温糖、ざらめ、黒砂糖です。 江戸時代では砂糖はとにかく貴重だったのでしょうね~
そして、美しい珊瑚も。 装飾品の材料として珍重されたというのがよくわかります。
当時の書籍も英語の辞書、オランダ語の辞書等々、多数展示されていました。
オランダ船の主任医師だったツェンペリー著の『日本植物誌』です。
『蘭学事始』です。
『解体新書』もありました。
また旧石倉(海援隊ゆかりの地だそうです)では、「龍馬と海と出島」というプチ企画展も催されていて、実際に龍馬が外国との取引の商談で出島を訪れたこともあったと書かれていました。 龍馬と出島って余り結びつかなかったのですが、考えてみると彼は海外進出を夢見ていましたから、関連が全くなかったということはあり得なかったのですね~。 他に長崎海軍操練所、大浦慶についても書かれていました。
最後に、出島内外クラブのレストランで昼食を食べました。
鯨の串カツに、ジャガイモ、干ししいたけ、ニンジンなどの野菜がたっぷり入ったヒカドと言うスープが付いたランチが、何とたったの800円☆ お得なうえにとても美味しかったです♪
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オマケと言っていた割には結構長くなってしまった最後の旅日記・・・最後までお付き合いいただきありがとうございましたm(_ _)m
初めての旅日記でしたが、結構楽しかったのでこれで味を占めてしまいそうです。 また、ちょっとした史跡を訪ねたときなど記事が書ければ☆なんて思っています(笑)
と言いつつ、また当分は通常のオタクな記事に戻ります。 また拙い絵をお見せすることになりますが、お気が向いたらまたお付き合いください♪
2011-11-07 22:07
nice!(5)
コメント(7)
*xml_xslさん*
こんにちは!
ご訪問、そしてナイスもありがとうございます♪
by tatchan (2011-11-09 10:16)
出島の話は興味深々です。
何故出島が無くなってしまったのか理由を知らないもので(汗;;
当時のまま残っていたら歴史的宝庫だったと思うんですよね~
だから再現しつつあるというお話を聞いてわくわくしてしまいました。
と言っても行けないですがw
長崎はやはり異国情緒たっぷりですね。
横浜は何やら近代的になってしまい趣がないですが
長崎はやはり良いですね~
歴史好きとしては行ってみたくなりました♪
萩~長崎の旅行記大変楽しく拝読させていただきました^^
何度も言ってしまいますが、本当に羨ましい限りです!
by ゆゆ (2011-11-09 20:07)
*ゆゆさん*
こんにちは!
ナイス、そしてコメントもありがとうございます♪
私も出島に関しては、今回の旅行まで全く知識がなかったので
ガイドブックによる付け焼刃ですが
出島が消失したのは、まず1859年に
日本が開国してオランダ商館が閉鎖されたということに
端を発しているそうです。
それから、ここにオランダ領事館が移されて外国人居住区に変わり
さらに居住区としての利便性のために埋め立て工事が行われるうちに
自然となくなっていったと書かれていました。
・・・と、こんな事情はあったとは思うのですが
ホント全く残っていないのはもったいないことですよね~!
残っていたら、どんだけ貴重な文化史跡だったろうと思うと・・・
そういう点では、グラバー邸や他の洋館はものすごく貴重だな~と思います。
ただ、再現計画はそれはそれでとても意義があることと思うので
私も楽しみですよ~
自分が生きている間に完成するかどうかはわかりませんが(笑)
>横浜は何やら近代的になってしまい趣がないですが
横浜もよいところですけど、開港がせいぜいが幕末以来ですから
長崎にくらべるとやはり、歴史が全然違いますよね~
今回の旅ではヨーロッパアメリカだけでなく
中国人との交流の跡にも少し触れることが出来たので
その複雑な文化的背景をみてもとても興味深く
断然長崎に軍配を上げてしまいます☆
こちらこそ、初めての旅日記でどうなることかと思いましたが
一緒に楽しんでいただいてコメントも沢山いただき
おかげさままで一気に更新も出来ました。
本当にありがとうございました!
こんな大きな旅行はめったとしませんが
また何かちょっとした史跡めぐりをしたとき
記事を描くこともあるかもしれません。
そのときはまた見ていただけると幸いです♪
by tatchan (2011-11-10 11:28)
*sanaさん、ぽんぽちぽちぽちさん*
こんにちは!
ご訪問、そしてナイスもありがとうございます♪
by tatchan (2011-11-14 10:46)
*お針子姫さん*
こんにちは!
ご訪問、そしてナイスもありがとうございます♪
by tatchan (2011-11-16 11:10)
出島って、こんなところだったんですか~!
面白いですねえ。
外国の人は自国の物を持ち込んで暮らしていたんですね。
貿易品に布の見本!
観音様も不思議な魅力がありますね♪
by sana (2011-12-10 00:00)
*sanaさん*
再び来ていただいて、そしてコメントもいただき
ありがとうございます!
出島は私も訪れるのは初めてだったんですよ。
最初の予定にはなかったのですが
最後の日が少し時間が余って
長崎出身の友達に相談したところいいよ~と言われて
行ってきました。
復元された建物もさることながら
展示品は当時の雰囲気をよく伝えていて面白かったですよ☆
写真を載せ切れなかったのですが
他に顕微鏡などの医術の道具や植物見本などもありました。
唐人屋敷を見て、中国人との交流も長い歴史があったということを
肌で実感することができました。
オランダ、イギリス等の西洋だけでなく中国も加わり
和洋中が複雑に入り混じった長崎の独特の文化・・・とても惹かれます。
by tatchan (2011-12-12 11:00)