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るろうに剣心 [るろ剣]

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 厳しい残暑で体力が落ちに落ちてほとんどどん底というところまで来ていましたが、それでも公開初日に見に行ってきました♪ もう、予想以上に素晴らしくて・・・! 全編、これでもかと言う大友監督の映像美、そしてなにより息もつかせぬアクションはすべて迫力満点!すべて見所と言っていいくらい興奮しっぱなしでした☆

 以下、ネタバレありの感想なので、映画はこれからと言う方はご遠慮くださいませ。

 いや~冒頭の凄惨な映像美で魅せる鳥羽伏見の戦い・・・しょっぱなから完全にもっていかれましたね~ 剣心の天を舞い地を駆け巡る動きはまさに飛天御剣流! まさかこれを実写で目にする日が来ようとは・・・思わず感動で目が潤みましたよ!

 そして随所のアクション、とくに剣心の俊敏な野生の獣を思わせる動きは、あまりに速くて時には目で追うこともままならず、 剣心と外印の戦いなど、思わず何が起きているの~?と隣の相方に向かってささやいてしまったくらい、目がぐるぐる回ってしまいました(笑) それでも、生身の肉体のぶつかり合い、命のやり取りをしているというただならぬ感に、もう一瞬たりとも目が離せませんでした。 

 と、アクションに度肝を抜かれてついそればかり語ってしまいましたが、物語の骨子である内面のドラマ、剣心の人斬りとしての心の傷や贖罪、逆刃刀で戦い続けていく決意や揺らぎなど、その心情の流れがとても丁寧に描かれていたところも素晴らしかったと思います。

 剣心が東京にやってきたときの、船から岸辺の人々を見つめる温かな視線、 薫に招かれて初めて訪れた光あふれる神谷道場の神聖な空気感、 そして、薫に父のものと紅の着物を譲り受けて初めて身に纏ったときの清々しい表情・・・そこには彼が心の中で何を大切に思い、何を守ろうとしているのかあらわれていて、見ていて自然と心を添わせることが出来ました。

 恵に聞かれて語り始めた彼の悲しい過去の回想も心に残る鮮烈な名場面でした。 清里暗殺の悪夢のような残酷さ、そして彼の遺体にすがりつく巴の死装束を思わせる後姿の儚い美しさ・・・ 維新を成し遂げるという大義のためあえて非情の鬼になり、多くの人の命を容赦なく奪ってきた剣心の心の傷の深さ、切なさが降りしきる雪のように切々と伝わってきました。

 それにしても、剣心をとりまく人々、薫、左之助、斎藤一、恵、敵方の刃衛や外印、観柳、等等・・・よくまあ、ここまで一人ひとりの人物を原作のイメージを壊すことなく生き生きと魅力的に映画の世界に再生させましたね! どの人物も、時代の波を受けてつらい過去を背負って懸命に生きている、それぞれがきっちり厚みのある背景を感じさせてくれました。

 正直に言うと、剣心の次に気に入ったのは青木崇高さんの左之助です(笑) 登場したとたんに左之だ~!と狂喜乱舞したくらい、雰囲気がぴったりなところに感動しました☆ 斬馬刀を振り回す姿は豪快そのもの、剣心との出会いの喧嘩も、戌亥番神とサシで殴りあうところも、活躍場面は皆爽快で楽しさいっぱいでした♪

 それから女性陣・・・武井咲さんのは気の強い一途さが出て予想外に可愛くてよかったと言うのと、蒼井優さんのもとっても素敵でした! いつもとは全く雰囲気が異なる妖艶な容姿に、はすっぱで強気の態度をとればとるほど守ってやりたい痛々しさが感じられて、その強さと弱さを併せ持つところが実に恵だな~と思いました。 どちらかというと外見はギャップがあったのに、本当蒼井さんの表現力と熱演のたまものですよね!

 そして、敵方は吉川晃司さんの刃衛の狂気と存在感がやっぱりダントツで、殺人マシーンのような立ち回りも心の一方の禍々しさもバッチリでした。 それから香川照之さんの観柳はあまりに面白すぎました! 原作の観柳はどちらかというとただ嫌な小悪党だったように記憶しているのですが、香川さんの観柳は思いっきりコミカルで実にチャーミングな悪役になっていましたね(笑) あの「脱げ!」のセリフには思いっきり吹きましたが、後でパンフを読むと、なんとアドリブだったとは・・・! こんなアドリブも自然と出てくるようなとにかくノリノリで楽しそうな演技がホント気持ちよかったです!

 綾野剛さんの外印は、すでに書きましたがもう一度(笑) とにかく対剣心戦のアクションが人間業とは思えないほど凄まじかったです! 一体どこからどの武器が繰り出されるかわからないとらえどころのない不気味な動き、これが外印の得意技、蜘蛛のような動きなんですね~ 聞くところによると綾野さんは『GANTZ』でもかなり人間離れしたアクションを披露されていたとのこと、そちらも是非見てみたくなりました☆

 幕末の戦いで片頬に痛々しい火傷跡が残る外印は、化け物的な刃衛にくらべるとずっと人間的で、恵との距離などどこか蒼紫的なキャラと言えるかもしれません。 でも、期待したほど背景が丁寧に描かれなかったのは少し残念でした。 あと、あのコスチュームも、仮面を取ったときはいいのですけど、あの仮面は唯一デザイン的に微妙に見えました(笑) でも仕方がないですね~ 今回の映画では最大の敵はあくまで刃衛なので、それと同じ比重の存在感をもつ敵は時間の制約上でも物語のバランスの上でも出せなかったと思うのですよ。 でも、綾野さんの佐藤健さんに勝るとも劣らない神業的な身体能力は証明されましたから、是非続編があったら雪代縁あたりの重要な敵役で再び出てほしいですね☆

 気が付くと最後になってしまいましたが、江口洋介さんの斉藤一も渋くてかっこよくて、剣心と左之との連係プレイでの牙突も見事に決まっていました☆ 彼も剣心と手段は違えど悪を憎む気持ち信念はハンパじゃないというのが、厳しいセリフのみならずそのたたずまいからも感じ取れたところがとてもよかったと思います。 江口斎藤も続編のよりいっそうの活躍が期待されますね。

 公開前、大友監督が剣心のことを同じ人斬りである以蔵が明治に生き残っていたらと思って撮影したとか、観柳も弥太郎が道を踏み外して悪徳商人になっていたらと思いながら作ったとか、冗談交じりに話しておられましたが、確かにこの映画、幕末のうねりを描いた『龍馬伝』の続編として見ることが出来るのかもしれませんね。 維新という大きな時代の波を受けて、日本人が、とくに侍の魂を持った人たちの生き様がどう揺さぶられたか・・・幕末から明治にかけての激動の時代の物語は本当にドラマチックで胸が熱くなります。

 と、モタモタ感想を書いていたら、昨日映画『るろ剣』の収益が公開5日目にして5億を越したというニュースが目に入ってきました。 大ヒット満員御礼、実にめでたいですね!

 雑誌の特集やインタビューを読んでいますと、大友監督も続編を撮る気満々とのこと。 しかも、志々雄篇を是非やりたいと! 今回の映画を見て、是非実現ほしいと切に思いました。 もう、今から続編公開の日が待ち遠しいです(笑) 

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 何だか言いたいことが山ほどあり過ぎて上手くまとまらなくて・・・本当に何時も以上にだらだらした駄文ですみませんm(_ _)m

 さて『るろ剣』、一度だけでは到底堪能しつくしたとはいえないので、いずれもう一度劇場に行ってじっくりと鑑賞したいと思います。 とくに剣心&外印戦、そしてクライマックスの刃衛戦も今度こそこの目でしかととらえたいです(笑)

 そして9月9日には、池袋コミュニティカレッジで開催される大友監督の講演会「大友啓史の役者論 映画『るろうに剣心』」にも行く予定です。 

 気力と体力が続く限りもろもろのレポのほうもアップしたいと思います。 お気が向いたら、またお付き合いくださいませ♪


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ゆゆ

ただただ、羨ましいです・・・・
by ゆゆ (2012-08-31 06:38) 

tatchan

*ゆゆさん*
ナイス、そしてコメントもありがとうございます^^

ゆゆさんはこれから見られるんですね。
見られたら感想をぜひうかがいたいです。
楽しみにしています♪

*sanaさん*
ご訪問、そしてナイスもありがとうございます!
by tatchan (2012-08-31 11:05) 

tatchan

*タッチおじさん*
こんにちは♪
ご訪問、そしてナイスもありがとうございます^^
by tatchan (2012-10-02 10:53) 

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