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大友啓史の役者論『るろうに剣心』 [るろ剣]

 9月中旬に入ったと言うのに、未だ33度を越す猛暑日続きで(涙) もう限界!というところまできておりますが、皆様にはいかがお過ごしでしょうか?

 私は長すぎる夏の疲れにぐったりしながら、これだけは!と気力を振り絞って、9月9日、池袋コミュニティカレッジで開催された講演会、「大友啓史の役者論 映画『るろうに剣心』」に参加してきました。

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 会場に到着してみると、約200人収容可能の大会場がほぼ満席という盛況ぶり。 さすが大友監督の人気はすごい!とあらためて感心しました。 しかも大半が女性☆ 皆さんが大友監督に熱い視線を送られていて、ほとんどハーレム状態だったことにも驚きました(笑)

 さて、大友監督のお話は、ユーモアたっぷりで面白い上に中身も濃くて、1時間半と言う時間があっという間に流れ去っていきました。 『るろうに剣心』のお話だけかと思ったら、『龍馬伝』のエピソードも沢山聞けて、私にとっては思いがけない収穫でした♪ このふたつの作品は本当に姉妹作というくらい縁が深かったんですね!

 
 さて、講演の中身について、メモも不十分なため上手くお伝えできるかどうかわかりませんが、しばしの間お付き合いいただければと思います。

 「役者」とは何かと考えると、役者自身は「人に感動をあたえたい」と言う人が多いが、それは結果論。 もっとシンプルに、役者とは「役を演じる人」であり「役になりきるため一生懸命になる人」である。 そして、その役を演じるには、人それぞれでいろいろな方法がある。

 ひとつは、その役の気持ちに自分の感情から入っていく内面からのアプローチで、ひたすら無駄なものを省いてシンプルにしていく方法。 

 もうひとつに、逆に外堀から埋めていく外面からのアプローチがあり、たとえば『龍馬伝』の龍馬のように、福山さんが髪を伸ばして龍馬の髪型に似せて、また龍馬の人生を追体験していくうちに、段々自然と龍馬に近づいていく。 ついには、龍馬に取り憑かれたとしか思えない龍馬そのものに見えてくるということがある。

 ああ、なるほど~と思いました。 まさに、私たちが感じていたあの当時の福山さん・・・あの時期の福山さんはどこから見ても龍馬その人でしたものね~ ドラマはもちろんCMを見ても龍馬にしか見えませんでしたもの(笑) こうした外側からのアプローチを自然と積み重ねていくという体感的な方法は、確かに付け焼刃でない地道で効果的な方法といえますね。

 それから、「空気感」ということの大切さについても詳しく話されました。

 人間と言うのは、普段どういう生活を送っているかでその人の「纏う空気感」が違ってくる。 だから、どういう「想い」をもって人生を生きてきたということより、むしろ、どういう「環境」でどう生きてきたかという「空気感」が、役を演ずる場合に重要である。  

 監督はまた、『龍馬伝』を撮るにあたって、『龍馬伝』の世界、幕末と私たちが生きている現代の世界との違いは何かと考えられて、結局一番大きな違いというのは「刀」であると思われたそうです。

 
 「刀」という人が殺せる道具を、24時間肌身離さず手元において、それを魂であると言っていた、そういうことが公的に許される階級である「侍」が存在していた世界=幕末の時代というのが平和な現代との決定的な違いである。

 これは、確かに!と思いました。 考えてみると、当時は、現代ではともすると忘れがちな、「人は必ず死ぬ」ということが常に意識されていた「生と死が隣り合わせ」の世界なのだと、おのずと人の生き方も変わってきますよね。 日本は本当に長い間「刀を持った侍」を中心とした国であったということを、あらためて思い出させてくれました。

 それで、役者それぞれに、その重要な「刀」の「意味」や「性質」などすべてを伝えようとしたのだけれど、それは言葉で話して伝わるものではなかったので、実際に刀をその手に持ってもらうことから始めた。 それで、刀が「重い」と言うことを実感してもらって、さらに素振りをしたり振り回したりして、肉体に直接その存在を感じ取るようになっていった。 そうして初めて役者たちは、幕末の時代を生きるためにはどのように努力すべきなのか真剣に考え始めた。 

 地道で堅固な下準備ですね~ こうした血肉の通った経験を積むことによって、あの独特の熱をもった『龍馬伝』の世界やキャラクターたちが生まれてきたんですね!

 ここでまた、面白いエピソードが入りました。

 ハリウッドなら、たとえばトム・クルーズとかロバート・デニーロが日本のサラリーマン役をもらったとしたら、彼らは、クランクインする二ヶ月ほど前から日本に滞在して役作りし始めるだろう。 場合によっては、朝早く満員電車に乗ってしまって、もしかしたら痴漢に間違われることもあるかもしれない。 

 デニーロが満員電車!?と想像しただけで、私も彼と一緒の電車に乗って、彼に触りまくりたい!と思いました(笑)

 と言うジョークはさておき、ハリウッドではそのくらい準備段階に時間とお金をかけるのが当然というのが日本の映画産業界との差なんだということも実感しましたね~

 それから、龍馬の父上を演じられた児玉清さんのエピソードも面白かったです!

 児玉さんの最初の衣装合わせのとき、龍馬が18歳のときだから父上は40代ということで、だから最初黒髪の鬘をあわせていた。 ところが、児玉さん、衣装合わせが終わったあと、鏡の前で「凄く悲しそうな顔」をされた。

 これは、実際70代である児玉さんのお肌に黒髪は似合わなかったということで、当然ですよね(笑) そこで、黒髪の鬘にあわせて化粧を濃くして若返らそうとした。 でも、そうするとシワがなくなって生き生きとした表情が死んでしまったと。 確かに、演劇ならともかく、顔のアップを画面に映す映画やドラマで、厚化粧はきついですよね~

 そこで、監督は思い切って、実際に画面にテロップがでるわけじゃないんだから、児玉さんの年齢にあった鬘と衣装に変更して、龍馬は60歳のときの子供でいいじゃないかと設定自体を変えてしまったんだそうです。

 いや~知りませんでしたね~笑 「龍馬は八平さんが年老いてからの子供」というのは、すごく効果的というか「老いてから出来た子は可愛い」という風に、大事な泣かせる設定になっていましたから。 ちょっと困ったなという状況を逆手にとってこんな風にプラスのほうに生かしていくなんて、さすが!と思いました(笑) 

 思い出してみると、他の『龍馬伝』の登場人物も、かなり若かったはずの容道公は年配の近藤正臣さんで、吉田東洋様も当時は中年だっだはずなのに、田中泯さんがほとんど白髪の鬘で迫力満点に演じられていて何の不自然も感じませんでした。 たとえ年齢はかけ離れていても、作品世界のなかで違和感を感じさせず自然に見えるという点では、『龍馬伝』はホントにフィクションの世界の人物を上手くつくっていましたよね!

 結局、役者がその役を演じるときに重要なことは、その人が自信をもって演じきることができるように、恥ずかしくない様相を整えていくということで、そのため監督とスタッフはさまざまな手助けをしながら、役者と役の間の溝をひとつひとつ丁寧にうめていっていると言われていました。 

 いや~もうお話を聴いていて、『龍馬伝』の、それぞれに素晴らしく馴染んだ衣装をまとった登場人物たちをありありと思い浮かべましたよ~皆生き生きとして本当に目の前に存在していると感じられましたよね~

 この後、いよいよ『るろうに剣心』の世界をつくっていくにあたって、監督がどんな工夫をしてこられたかについて語られるのですが・・・力不足で上手くまとめられず余りに長くなってしまったので、続きは、体力温存のためにも、また別の機会にします(笑)

 読みにくい文章を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございましたm(_ _)m

 その2については、少し間が開いてしまうかもしれませんが、またお付き合いいただけたら幸いです♪

追記: 気がつくと、『るろ剣』関連の記事がかなり増えてしまったので、カテゴリーをつくってみました。 よかったら一番古いところまで辿ってみてください。 映画『るろ剣』と佐藤さんの剣心について思い入れの原点のようなものが見られます。


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『るろうに剣心』再見 [るろ剣]

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 先週末、再び、映画『るろ剣』を見に行ってきました♪

 まずは・・・前回悔しいことにほとんど動きが追えなかった剣心VS外印戦、この前より少し後ろの席から見たということもあって、今回やっとこの目でしかと捉えることが出来ました! 外印の鞭のようにしなやかな動き、必死で応戦する剣心の激しい剣の動き、本当息もつかせぬ迫力満点の戦闘シーンを堪能出来て大満足でした☆

 全体的にも、この前は、主にアクションに興奮しすぎてアドレナリンが過多と言う感じでしたが、今回はすでに話の流れもわかっていたので物語の世界をよりじっくりと味わえたように思います。

 何より、佐藤健さんの剣心はやはりいい!とあらためて思えたこと。 実を言うと、最初の感想で佐藤さんの剣心の演技(アクションではなく)について言及しなかったのは、私自身がまだ原作やアニメの剣心のイメージに引きずられていて、どことなく抑え過ぎな印象がもってしまったからでした。 でも今回は、目の動きや細やかな表情で人をひきつけその心の内を伝えてくる演技は静かでありながら力強く、その飄々として穏やかで優しげでいながらどこかクールな雰囲気も、人斬りの過去を持つ男の深い孤独ゆえの不器用さと思えるようになりました。 いや、あの可愛い「おろ?」も含めて、三次元の世界の剣心が見事に再現されていますよ!  

 しかし、今回も、冒頭の戊辰戦争には鳥肌が立ちましたね! ここは本当に、あの時代あの場所に剣心が生きて動いていたと感じさせてくれて、何度見ても物語の胎動を聞くような興奮を覚えてしまいます。 折り重なる死体の山から死神のように蘇る刃衛も、地面に突き立てられた血まみれの剣も、佐藤直紀さんの魂を揺さぶるような楽曲も、壮大な物語の幕開けとしてはふさわしすぎて、もう陶酔の一言です!  

 それから、清里暗殺の場面・・・ここでも、さらに切なさを感じて今回はついに泣けてしまいました。 斬っても斬っても起き上がってくる清里も悲惨ですが、それ以上に、斬る側の剣心のほうがつらくて悲しくてしかたがないという表情をしているところがせつな過ぎます! 白い桜吹雪も早春の名残雪もまるで心の欠片が降り積もるようで・・・本当に原作の追憶篇の世界が忠実に再現されていると思えるうっとりするような美しさでした。  

 そして、最後の戦いの果てに刃衛が自害して果てる場面も、「地獄の淵から見ていてやる」のセリフに侍の哀しい性を感じさせてまた落涙・・・ 映画の刃衛の狂気は原作に比べるとよりリアルに描かれていただけに、ある意味、剣心と合わせ鏡のようで、偽抜刀斎の彼と戦うことは、剣心が自分自身と戦うことでもあるようにも思えました。 だから、再び抜刀斎に戻るという狂気の淵に立たされた彼を、必死で呼び戻した薫という存在の大切さが今回きわだち、彼女の渾身の叫びにもより深く感動できた気がします。 

 と言うわけで、この前はほとんど描けなかった絵を、今回はYou Tube等を見ながら、少しずつ描いてみました。 

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 なかなかここ!という場面を拾えなくて・・・ああ、まだまだ欲求不満です~>< 今からブルーレイの発売が待ち遠しいくらい、 ああ、もう明日にでも出ないかしら・・・!なんて(爆)

 しかし、今回も左之VS番神の肉弾戦が最高に楽しかったこと! 戦いの途中で「ちょっと待て」と言い肉を食べ始める左之も笑えますが、菜食主義に到底見えない番神が菜食主義というのは、もう最高です!

 観柳も「人の家で無作法だな」とか「礼儀知らずだ」と言いつつ、率先して自分から滅茶苦茶なことをやってくれて・・・もう、腹を抱えるくらい大笑いしましたよ!

 全体の流れはあくまでシリアスなドラマですが、ところどころにコミカルなシーンもちょこちょこ入れてあるところが、本当に飽きることなく隅々まで楽しめるというか・・・娯楽映画として本当にバランスよく出来ているとあらためて感心しました。 

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 剣心が神谷道場で薫に微笑みながら「ただいま」と言ったラストは、やっぱり今回もしみじみと感動しましたね。

 冒頭の戦場の凄惨な空気感も凄いと思いますが、神谷道場の癒し感も凄いと思います。 厨にたちこめる湯気の温かさや八方から光が差し込む道場の神聖な空気感も・・・日本人なら誰もここに住みたい!と思える普遍的な帰りたい場所、心のふるさとであり我が家と言う気がしました。 

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 そうこうしているうちに、公開12日目にして、すでに観客動員数150万人、興行収入16億円の大ヒットだそうですね! そして世界64カ国公開も決定と嬉しいニュースも次々と聞こえてきて、本当に我がことのように嬉しいです♪ 

 そして、ついには続編決定?の噂まで舞い込んできて、聞くところによると、大友監督は京都篇を撮る気満々とのこと、ぜひとも実現してほしいと思ってしまいました。  まだはっきりと決まったわけでもないのに、気の早い私は、次なるキャスティングがどうなるか、今からワクワクしています♪ 
 
 今度こそ蒼紫は出るのかとか(伊勢谷さんだったら最高なのですけどvv)は誰がいいかとか(綾瀬はるかさんあたりがいいかとvv)、宗次郎は誰がとか(神木隆之介くんあたりがなってくれたら素敵かとvv)・・・またいろいろ予想を立てながら楽しみに待つことにします♪


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るろうに剣心 [るろ剣]

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 厳しい残暑で体力が落ちに落ちてほとんどどん底というところまで来ていましたが、それでも公開初日に見に行ってきました♪ もう、予想以上に素晴らしくて・・・! 全編、これでもかと言う大友監督の映像美、そしてなにより息もつかせぬアクションはすべて迫力満点!すべて見所と言っていいくらい興奮しっぱなしでした☆

 以下、ネタバレありの感想なので、映画はこれからと言う方はご遠慮くださいませ。

 いや~冒頭の凄惨な映像美で魅せる鳥羽伏見の戦い・・・しょっぱなから完全にもっていかれましたね~ 剣心の天を舞い地を駆け巡る動きはまさに飛天御剣流! まさかこれを実写で目にする日が来ようとは・・・思わず感動で目が潤みましたよ!

 そして随所のアクション、とくに剣心の俊敏な野生の獣を思わせる動きは、あまりに速くて時には目で追うこともままならず、 剣心と外印の戦いなど、思わず何が起きているの~?と隣の相方に向かってささやいてしまったくらい、目がぐるぐる回ってしまいました(笑) それでも、生身の肉体のぶつかり合い、命のやり取りをしているというただならぬ感に、もう一瞬たりとも目が離せませんでした。 

 と、アクションに度肝を抜かれてついそればかり語ってしまいましたが、物語の骨子である内面のドラマ、剣心の人斬りとしての心の傷や贖罪、逆刃刀で戦い続けていく決意や揺らぎなど、その心情の流れがとても丁寧に描かれていたところも素晴らしかったと思います。

 剣心が東京にやってきたときの、船から岸辺の人々を見つめる温かな視線、 薫に招かれて初めて訪れた光あふれる神谷道場の神聖な空気感、 そして、薫に父のものと紅の着物を譲り受けて初めて身に纏ったときの清々しい表情・・・そこには彼が心の中で何を大切に思い、何を守ろうとしているのかあらわれていて、見ていて自然と心を添わせることが出来ました。

 恵に聞かれて語り始めた彼の悲しい過去の回想も心に残る鮮烈な名場面でした。 清里暗殺の悪夢のような残酷さ、そして彼の遺体にすがりつく巴の死装束を思わせる後姿の儚い美しさ・・・ 維新を成し遂げるという大義のためあえて非情の鬼になり、多くの人の命を容赦なく奪ってきた剣心の心の傷の深さ、切なさが降りしきる雪のように切々と伝わってきました。

 それにしても、剣心をとりまく人々、薫、左之助、斎藤一、恵、敵方の刃衛や外印、観柳、等等・・・よくまあ、ここまで一人ひとりの人物を原作のイメージを壊すことなく生き生きと魅力的に映画の世界に再生させましたね! どの人物も、時代の波を受けてつらい過去を背負って懸命に生きている、それぞれがきっちり厚みのある背景を感じさせてくれました。

 正直に言うと、剣心の次に気に入ったのは青木崇高さんの左之助です(笑) 登場したとたんに左之だ~!と狂喜乱舞したくらい、雰囲気がぴったりなところに感動しました☆ 斬馬刀を振り回す姿は豪快そのもの、剣心との出会いの喧嘩も、戌亥番神とサシで殴りあうところも、活躍場面は皆爽快で楽しさいっぱいでした♪

 それから女性陣・・・武井咲さんのは気の強い一途さが出て予想外に可愛くてよかったと言うのと、蒼井優さんのもとっても素敵でした! いつもとは全く雰囲気が異なる妖艶な容姿に、はすっぱで強気の態度をとればとるほど守ってやりたい痛々しさが感じられて、その強さと弱さを併せ持つところが実に恵だな~と思いました。 どちらかというと外見はギャップがあったのに、本当蒼井さんの表現力と熱演のたまものですよね!

 そして、敵方は吉川晃司さんの刃衛の狂気と存在感がやっぱりダントツで、殺人マシーンのような立ち回りも心の一方の禍々しさもバッチリでした。 それから香川照之さんの観柳はあまりに面白すぎました! 原作の観柳はどちらかというとただ嫌な小悪党だったように記憶しているのですが、香川さんの観柳は思いっきりコミカルで実にチャーミングな悪役になっていましたね(笑) あの「脱げ!」のセリフには思いっきり吹きましたが、後でパンフを読むと、なんとアドリブだったとは・・・! こんなアドリブも自然と出てくるようなとにかくノリノリで楽しそうな演技がホント気持ちよかったです!

 綾野剛さんの外印は、すでに書きましたがもう一度(笑) とにかく対剣心戦のアクションが人間業とは思えないほど凄まじかったです! 一体どこからどの武器が繰り出されるかわからないとらえどころのない不気味な動き、これが外印の得意技、蜘蛛のような動きなんですね~ 聞くところによると綾野さんは『GANTZ』でもかなり人間離れしたアクションを披露されていたとのこと、そちらも是非見てみたくなりました☆

 幕末の戦いで片頬に痛々しい火傷跡が残る外印は、化け物的な刃衛にくらべるとずっと人間的で、恵との距離などどこか蒼紫的なキャラと言えるかもしれません。 でも、期待したほど背景が丁寧に描かれなかったのは少し残念でした。 あと、あのコスチュームも、仮面を取ったときはいいのですけど、あの仮面は唯一デザイン的に微妙に見えました(笑) でも仕方がないですね~ 今回の映画では最大の敵はあくまで刃衛なので、それと同じ比重の存在感をもつ敵は時間の制約上でも物語のバランスの上でも出せなかったと思うのですよ。 でも、綾野さんの佐藤健さんに勝るとも劣らない神業的な身体能力は証明されましたから、是非続編があったら雪代縁あたりの重要な敵役で再び出てほしいですね☆

 気が付くと最後になってしまいましたが、江口洋介さんの斉藤一も渋くてかっこよくて、剣心と左之との連係プレイでの牙突も見事に決まっていました☆ 彼も剣心と手段は違えど悪を憎む気持ち信念はハンパじゃないというのが、厳しいセリフのみならずそのたたずまいからも感じ取れたところがとてもよかったと思います。 江口斎藤も続編のよりいっそうの活躍が期待されますね。

 公開前、大友監督が剣心のことを同じ人斬りである以蔵が明治に生き残っていたらと思って撮影したとか、観柳も弥太郎が道を踏み外して悪徳商人になっていたらと思いながら作ったとか、冗談交じりに話しておられましたが、確かにこの映画、幕末のうねりを描いた『龍馬伝』の続編として見ることが出来るのかもしれませんね。 維新という大きな時代の波を受けて、日本人が、とくに侍の魂を持った人たちの生き様がどう揺さぶられたか・・・幕末から明治にかけての激動の時代の物語は本当にドラマチックで胸が熱くなります。

 と、モタモタ感想を書いていたら、昨日映画『るろ剣』の収益が公開5日目にして5億を越したというニュースが目に入ってきました。 大ヒット満員御礼、実にめでたいですね!

 雑誌の特集やインタビューを読んでいますと、大友監督も続編を撮る気満々とのこと。 しかも、志々雄篇を是非やりたいと! 今回の映画を見て、是非実現ほしいと切に思いました。 もう、今から続編公開の日が待ち遠しいです(笑) 

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 何だか言いたいことが山ほどあり過ぎて上手くまとまらなくて・・・本当に何時も以上にだらだらした駄文ですみませんm(_ _)m

 さて『るろ剣』、一度だけでは到底堪能しつくしたとはいえないので、いずれもう一度劇場に行ってじっくりと鑑賞したいと思います。 とくに剣心&外印戦、そしてクライマックスの刃衛戦も今度こそこの目でしかととらえたいです(笑)

 そして9月9日には、池袋コミュニティカレッジで開催される大友監督の講演会「大友啓史の役者論 映画『るろうに剣心』」にも行く予定です。 

 気力と体力が続く限りもろもろのレポのほうもアップしたいと思います。 お気が向いたら、またお付き合いくださいませ♪


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『るろうに剣心』公開寸前♪ [るろ剣]

 随分ご無沙汰していましたが、まだまだ暑くてたまらない日が続いていますね~

 8月に入ってからさらに酷暑がきわまり完全にダウンしていました。 昼は低血圧、夜は五十肩で安眠出来ずぐったりしている間に、オリンピックは閉会式、お盆も過ぎていたという情けなさ・・・涙 5月の連休のときもでしたが、このところどうも長い休暇に祟られているようです~苦笑
 
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 さて、『るろうに剣心』の映画! こちらも気づくとすっかり記事を書くのをご無沙汰しておりましたが、もう公開まであと僅かになりましたね!

 いつの間にか更新されていた公式サイトの画像も滅茶苦茶カッコよくて、否がおうにも期待が高まります☆ どのキャラもなかなかのハマりっぷりですが、やはり一番感動ものは主役の剣心ですね! 風になびく髪、動きのあるショットを見たときは、まさに原作の剣心が目の前に出現したかと思いましたものvv 本当佐藤さんはビジュアルもアクションも剣心が乗り移ったかのように素晴らしいと思います。

 ロングバージョンの予告編でも、凄みのある表情、神業かと思うアクション、何度見ても惚れ惚れしてしまいます。 一方薫と話をしているときなどの柔らかな声、優しい笑顔もとてもいい感じで、その二面性がまさに緋村剣心&抜刀斎そのものと言う気がします。 

 さて関連雑誌、すべては到底フォローできませんが、何冊かゲットしました♪
 
+act. (プラスアクト)―visual movie magazine 2012年 09月号

+act. (プラスアクト)―visual movie magazine 2012年 09月号

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ワニブックス
  • 発売日: 2012/07/27
  • メディア: 雑誌


 これには、佐藤健さんの撮り下ろしの写真、ロングインタビューだけではなく、珍しく剣心コスチュームの佐藤健さんの写真が載っているところが嬉しいです。 手織りの風合いのある黄蘗色の着物の剣心、なかなか美しいですよ~ それから、大友監督の「美しき『るろうに剣心』主義。」も監督のこだわりと美学がよくあらわれていて読み応え十分でした。 「諧調の美」より「乱調の美」が好きとか、如何にも『龍馬伝』の監督らしいお言葉と感心したりして(笑)    

日本映画magazine Vol.27 (OAK MOOK 434)

日本映画magazine Vol.27 (OAK MOOK 434)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: オークラ出版
  • 発売日: 2012/07/27
  • メディア: 大型本


 こちらは購入予定は全くなかったのですが、綾野剛さんの特集がよさそうだったので思わず衝動買い☆ 綾野さんの外印は公式ページの写真を見たときから、銀髪と顔半分が火傷という仇花のように衝撃的なビジュアルにずきゅんときてしまいました。 ご本人、そして大友監督のインタビューによると、綾野外印はグレードの高いアクションだけでなく内面的なキャラクター造詣もかなり期待できそうですね。 幕末の無念を残り火のように背負う男と言う意味では、ある意味蒼紫的なキャラになるのかも。 意外なところで剣心と外印の対決は萌えるものになる可能性も出てきました☆

 それから、これはまだこれから出る雑誌ですが、購入予定のものも・・・

SWITCH Vol.30 No.9 特集:『るろうに剣心』が斬り開く世界

SWITCH Vol.30 No.9 特集:『るろうに剣心』が斬り開く世界

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: スイッチパブリッシング
  • 発売日: 2012/08/20
  • メディア: 大型本


 大友監督の責任編集というところがど真ん中のどツボ☆ それに、『龍馬伝』後、『るろうに剣心』で維新を起こす!のうたい文句がカッコよすぎです~(笑) 表紙を見ると『るろ剣』の特集のみならず、伊勢谷友介さんや福山雅治さん、大森南朋さんの名前まで・・・これはもう『龍馬伝』祭りを期待していいんですよね!?(笑) そうそう、大友監督の次回作、『プラチナデータ』に出演する豊川悦司さんの名前もあるところがまた嬉しいですね☆

 8月25日公開までまだまだ情報が飛び交いそうですが、自分なりに予習を楽しみながら、指折り数えて待とうと思います♪ 


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『るろうに剣心』特報映像 解禁♪ [るろ剣]

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 出遅れてしまいましたが、ついに特報映像が解禁になりましたね☆ 

 アクションが滅茶苦茶カッコいい! 冒頭の暗めの映像ほか壁を登るシーンもホントリアル剣心って感じで興奮してしまいました☆ やっぱり大友さんはやってくれましたね~>< もちろんこのハードルの高いアクションを見事にこなしたさんもあっぱれです!! 

 他、青木崇高さんの左之助は思った以上にイメージぴったり。 それから難ありと思っていた蒼井優さんの恵さんがとってもいい雰囲気を出していたのが印象に残りました。 

 ただ、ちょっとあれ?と思ったのは香川さんの観柳が・・・あの髪型リアルに見ると笑えます~ あそこまで忠実に再現しなくてもよかったのではと思いました(笑) 


 映像以外に、雑誌でもあちこち撮影現場の様子などが載るようになってきましたね。 ↑のイラストはその一冊『actuer』の一月号から。 赤い着物ではなくて梅鼠色の着物と薄鼠色の袴がまるで蜻蛉のように見えて素敵でしたvv(その一枚の写真のために雑誌一冊を買った私 笑)  このちょっとはかなげな色気が佐藤健さんの剣心なのですね~全く自分の理想の剣心がそのままリアルに出てきたようで滅茶苦茶嬉しいです♪

 あ、結局、蒼紫は映画には出ないという残念なことになってしまいましたが、まあ、出ないなら出ないで頭の中で勝手に理想のリアル蒼紫(もちろん伊勢谷さんですよん 爆)をこの剣心と並べて妄想に浸るのもおつなものです(腐々々・・・)
 

 奥田瑛二さんの大久保卿の一癖も二癖もありそうな感じも楽しみですけど、配役に、BS時代劇の『血風録』で知った綾野剛さんの名前を見て、どういう配役だろうとそれも楽しみにしている自分がいます。 清冽な雰囲気の彼を時代劇でぜひもう一度見てみたいと思っていたものですから・・・ 
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